[ワシントン 25日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は25日、トルコの2021年の成長率は約6%程度になるとの見通しを示した。2022年以降は年率3.5%程度の巡航速度に戻るという。ただ、新型コロナウイルス危機対応として的を絞った追加経済対策が必要だとの認識を示した。
昨年10月に公表した世界経済見通しでは、トルコ成長率は5%としていた。また、2020年の成長率はマイナス5.0%としていた。
成長率予想を上方修正した理由として、新型コロナワクチン接種の開始や通商相手国の景気回復、2020年末から見られるポジティブなモメンタムの継続を挙げた。
トルコは2020年、国内総生産(GDP)の2.5%に相当する直接財政政策を実施した。IMFはさらに「的を絞った一時的な」財政支援策が必要だと指摘。「トルコは2021年も、おそらくGDPの1%程度は財政を拡張する余地がある」とした。
インフレ率については、2021年末までに緩やかに低下すると予想。ただ、目標水準は依然として大きく上回った状態が続くとしている。財政赤字は、金輸入の減少と観光業の緩やかな回復を受けて、概ねGDPの3.5%程度に低下するとしている。
ただ、外貨準備が低水準にある一方、対外資金調達の必要性と国内の外貨預金残高が高水準にあることが、トルコ株式と通貨リラに対する市場心理をぜい弱にしているとも警告した。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20210126T031341+0000