[ヨハネスブルク 8日 ロイター] - 南アフリカ政府が英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチン接種計画を見送る中、同国保健省の幹部は8日、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)との協力を深める考えを示した。
アンバン・ピレイ副事務局長は国営テレビで、初回分のJ&J製ワクチンが今週末ごろに届く可能性があると指摘。同ワクチンは入院数や死者数の減少に高い効果が認められているほか、冷蔵庫での保存も可能で、現時点で利用に適していると述べた。
J&Jは「追加協力の可能性」を巡って南アと踏み込んだ話し合いを行っているとし、「向こう数日中に詳しい内容を公表できるかもしれない」と表明した。
アストラゼネカ製ワクチンを巡っては、南ア変異株に対する効果が弱まるとの臨床試験(治験)結果が判明。南ア政府は対応を迫られている。同国の規制当局はまだJ&J製ワクチンを承認していないが、昨年末以降、試験データを順次審査するローリングレビュー(逐次審査)を行っている。