[マニラ 11日 ロイター] - フィリピン中央銀行は11日、政策金利の翌日物リバースレポ金利を2%に据え置いた。インフレは高止まりするものの対処可能との見方を示した。
翌日物預金金利と翌日物貸出金利も、それぞれ1.5%、2.5%に据え置いた。
ジョクノ総裁はインフレ見通しのリスクは「概ね均衡」との認識を示した。「アフリカ豚熱の流行などによる肉製品の供給逼迫がインフレを押し上げる可能性がある。しかし現在も続くパンデミックが引き続き需要やインフレ見通しの下方リスクとなる」と述べた。
中銀は今回、今年の平均インフレ率を2─4%の目標レンジの上限とし、従来予想(3.2%)から引き上げる一方、来年の予想は2.9%から2.7%に引き下げた。
ジョクノ総裁は「対処可能なインフレ見通しで引き続き中銀は緩和的政策スタンスを維持できる」と述べた。
1月の消費者物価指数(CPI)は肉や野菜の供給不足で2年ぶりの大幅な上昇率を記録した。
エコノミストの間では追加緩和観測が後退し利上げの可能性が高まったとの見方も出ている。
中銀は、新型コロナウイルス危機で景気が落ち込んだ昨年、200ベーシスポイント(bp)の利下げを実施した。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20210211T093518+0000