[ヨハネスブルク 16日 ロイター] - 南アフリカの政府高官は、英製薬大手・アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスワクチン100万回分について、他のアフリカ諸国と共有する計画を明らかにした。
同政府はまた、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のワクチンが16日に到着することを確認した。
南アフリカは今月、アストラゼネカ製ワクチンの接種を停止。国内で猛威を振るう変異ウイルスによる軽度から中程度の症状に対する効果が最小限にとどまるとする暫定的な臨床試験(治験)のデータを踏まえた。
同国はアストラゼネカ製ワクチンの扱いについて科学者らと協議する一方、医療従事者が接種を始めるワクチンをJ&J製に切り替えた。南アフリカ医療協会(SAMA)によると、J&Jのワクチンが想定通り16日に到着すれば、17日に接種が始まる可能性があるという。
一方、保健省のアンバン・ピレイ副局長は、アフリカ連合(AU)を通じてインドの血清研究所から今月初めに受け取った100万回分のアストラゼネカ製ワクチンを共有する計画を明らかにした。
ピレイ氏はロイターに対し「ワクチンはAUを介してアフリカ大陸の国々と共有されることになっている。政府はアストラゼネカのワクチン費用を回収しようとしているが、その方法はまだ最終決定していない」と述べた。