[17日 ロイター] - 国軍が全権を掌握したミャンマーで、クーデター反対派が一段の抗議運動拡大を呼び掛けている。ミャンマー国軍が先の選挙で選ばれた政府を追放したのはクーデターではないとの認識を示したことに激しく反発した。
国軍報道官は16日、選挙を実施して勝利した政党に権限を移譲すると表明。暴力をあおり、公務員を脅迫しているとして、抗議運動を批判した。
これに対しクーデター反対派は、公正な選挙が実施されるか疑わしいと批判。アウン・サン・スー・チー氏らの追放が国民の幅広い支持を得ているとする国軍の主張は誤りだとし、それを証明するため抗議運動に集結するよう呼び掛けた。
スー・チー氏が率いる国民民主連盟(NLD)幹部は「一団となって行進しよう。若者と国家の将来を台無しにした国軍に、我々の力を見せつけよう」とツイッターに投稿した。
ミャンマーでは、軍事クーデターに反対するデモが2月6日から連日行われており、時には数十万人が参加することもある。
一方、勾留されているスー・チー氏が再び訴追されたことなどを巡り、英米を始めとする海外からの批判も高まっている。
ミャンマーの人権状況を担当する国連のアンドリュース特別報告者は、抗議活動参加者への暴力行為が行われる可能性に懸念を表明。声明で「ミャンマー国民に対する、自由および基本的人権の侵害は直ちにやめるべき」とした。