[北京 7日 ロイター] - 中国の王毅国務委員兼外相は7日、緊迫化するミャンマー情勢を安定させるため、全ての当事者と対話する用意があるとし、どちらか一方を支援するつもりはないとの考えを示した。
全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に合わせて開かれた記者会見で語った。
国軍が先月権力を掌握したミャンマー情勢について「明らかに中国が望んでいるものではない」と強調した。また、中国が軍のクーデターに関与しているとのソーシャルメディア上のうわさについて、ナンセンスだと否定した。
「中国はミャンマーの主権と人々の意思を尊重し、全ての当事者と接触し、対話する用意があり、緊張緩和に向け建設的な役割を担う」と述べた。
欧米諸国は2月1日のクーデターを強く非難している。一方中国は、ミャンマー情勢の安定化が重要だとの見解を示しているものの、批判的な姿勢を取ることには慎重になっている。
王氏は「国民民主連盟(NLD)も含め、ミャンマーの全ての党や派閥と長期にわたり友好的な関係を築いている。中国との友好関係は、ミャンマーの全てのセクターにおける総意だ」と説明した。
NLDは、ミャンマーのクーデターで拘束されたアウン・サン・スー・チー氏が党首を務める政党。