[北京 16日 ロイター] - 中国の鉄鉱石先物が16日、4%超上昇した。現物と先物価格のスプレッド縮小の動きが続く中、前日の下げから持ち直している。国内で鉄鋼生産量が最も多い河北省唐山市で大気汚染警報が解除されたことも、地合いを支援した。
0330GMT(日本時間午後0時半)現在、大連商品取引所の鉄鉱石先物5月限は3.3%高の1トン=1064元(163.74ドル)。前日時点では、3月4日との比較で約12%下落していた。
方正中期期貨(北京)のアナリスト、Tang Binghua氏は「トレーダーは通常、受け渡し前に現物と先物価格のスプレッドが縮小するよう動く」と指摘。
「下落後に相場が振れるのはよくあることだが、鉄鉱石のファンダメンタルズは変わっていない」とした上で、中国の鉄鋼生産削減計画で今年下半期の先物に不透明感が出ているとの見方を示した。
唐山市では前日午後、2番目に厳しい大気汚染警報が解除された。鉄鋼メーカーの生産制限はまだ完全には緩和されていないが、Tang氏は、製鋼所で在庫補充の需要があると予想している。