[シドニー 16日 ロイター] - バイデン米大統領のインド太平洋調整官を務めるカート・キャンベル氏は、バイデン政権が中国に対し、オーストラリアとの関係正常化が米中関係改善に向けた実質的な措置の前提条件になることを伝えていると明らかにした。16日付の豪シドニー・モーニング・ヘラルド紙がインタビュー記事を掲載した。
同紙によると、キャンベル氏は、中国によるオーストラリアへの「経済的抑圧」はあらゆる米中当局者会合で議題となっており、「週内の(米アラスカ州)アンカレジにおける(米中)協議でも取り上げられるだろう」と語った。
ブリンケン米国務長官は18日に、アンカレジで中国の外交担当トップの楊潔チ共産党政治局員、王毅国務委員兼外相と会談する。米中間でハイレベルの対面式会談が開かれるのはバイデン政権下で初めて。
キャンベル氏によると、バイデン大統領は12日に開かれた日本・オーストラリア・インドとの4カ国首脳会談(クアッド・サミット)の中で、モリソン豪首相に「(豪中関係を巡る問題で)団結する」ことを伝えたという。
豪中関係は、豪州が新型コロナウイルスの起源を巡る国際的な調査を要求したことなどを巡って悪化している。