[北京 28日 ロイター] - 中国の首都、北京市は28日午前、有害物質を含んだ激しい黄砂に見舞われ、視界が悪くなった。干ばつが発生しているモンゴルや中国の北西部から飛来したもので、北京が黄砂に覆われるのは15日以来。
一部の高層ビルは上層部がかすみ、黄砂から目を守りながら行き交う市民の姿が見られた。
北京の大気汚染指数は28日午前に最悪の500に達し、一部の地区では粒子状物質「PM10」の濃度が1立法メートル当たり2000マイクログラムを超えた。
微小粒子状物質「PM2.5」の濃度は1立法メートル当たり300マイクログラムを超え、中国国内の基準値(35マイクログラム)を大幅に上回った。
PM2.5は血流に入る可能性があるため有害性が特に高い。PM10はPM2.5より大きいが、肺に入り込む可能性がある。
中国気象局は26日、モンゴルで発生した黄砂が内モンゴル自治区、山西省、遼寧省、北京を囲むように位置する河北省に飛来していると警告していた。
気象局によると、今年の気象条件を踏まえると、北京市は4月も黄砂に見舞われる可能性がある。