[キャンベラ 28日 ロイター] - オーストラリアのモリソン首相は28日、7億4700万豪ドル(5億8000万米ドル)を投じて豪北部にある4つの軍事基地の改修を行い、米軍との軍事演習を拡大する計画を発表した。
より大型の軍用機に対応するため北部準州で滑走路を延長し、射撃場を整備するほか、豪軍や米海兵隊の訓練設備を新設する。
モリソン氏は北部ダーウィンで記者団に、アジア太平洋地域の緊張に対応できるよう北部準州の軍事施設を拡大する必要があると指摘した。
「われわれの目的はインド太平洋地域を自由で開かれた平和な場所にすると同時に、オーストラリアの国益を常に守れるようにすることだ」と語った。中国を名指しすることは避けた。
基地の改修は年内に開始し、2026年に完了する見込み。
米豪の合同軍事演習は2年に1度行われており、次回の演習は8月に始まる予定。
在豪米大使館のゴールドマン臨時代理大使は「米国とオーストラリアは、半世紀以上にわたって防衛協力に深く関わってきた」とし「われわれは米国、オーストラリア、インド太平洋地域の住民の安全と繁栄を促進するために、同盟国であるオーストラリアと連携する新たな方法を模索していく」と述べた。
豪内務省の高官は今週、自由民主主義国家は戦争に備える必要があると発言した。高官は発言の理由を明らかにしていないが、豪州は中国との関係が急速に悪化している。また、台湾を巡る周辺地域の緊張も高まっている。
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