[メキシコ市 15日 ロイター] - 米国のマヨルカス国土安全保障長官は15日、訪問中のメキシコでエブラルド外相と会談し、移民や貿易、公衆衛生などの問題を協議した。
マヨルカス氏は、米国とメキシコの国境は不法越境者に開かれていないとのバイデン政権の明確なメッセージを伝えたと明らかにした。
ここ数カ月、貧困や治安悪化などから逃れるために中米諸国から米国を目指す移民が急増しており、バイデン政権は対応に苦慮している。米税関・国境取締局(CBP)によると、10月以降に拘束した不法越境者は92万9000人を超えている。
マヨルカス氏は記者会見で、メキシコと米国はともに不法移民の抑制に取り組んでいると説明。「ここ数カ月の移民急増に対して両国が何をできるかをお互いに問い掛けた」と述べ、「米国がメキシコに対応を求めるだけでなく、双方で何ができるかが問われている」と強調した。
マヨルカス氏は、新型コロナウイルス対策の渡航規制緩和に向け、国境地域でコロナワクチンの接種を加速させることについても協議した。ただ、接種を証明する「ワクチンパスポート」の導入は検討していないという。