[上海 31日 ロイター] - 中国当局が芸能人文化を取り締まり、巨大インターネット企業の抑制に乗り出しているのは「重大な」政治的変化が起きている兆候──。著名ブロガーがこうした内容を投稿し、国営メディアで広く報じられている。
中国政府はこのところ、オンライン上の「無秩序な」ファンクラブ文化に対する措置を講じたほか、脱税などで芸能人を処罰。経済への介入では、不平等、「過剰に高い」所得、不動産価格の上昇、利益を求める教育機関に対処すると約束している。
ナショナリストブロガーの李光満氏は自身の「微信(ウィーチャット)」チャンネルに投稿した文書の中で、「これは資本中心から人民中心への変化だ」と指摘。「これはまた、中国共産党の当初の意図への回帰、社会主義の本質への回帰でもある」との見方を示した。記事は国営新華社通信や共産党機関紙・人民日報が配信・掲載した。
国営出版社の編集者だったとされる同氏は、中国市場は「資本家が一夜で富を手にするのを許すような楽園ではもはやない」と指摘。その文化は芸能人にとって天国とはならず、世論は「もはや西洋文化を崇拝する場ではない」と付け加えた。
「従ってわれわれは全ての文化的混乱を制御し、明るく健全で頑健かつ力強い人民中心の文化を築く必要がある」とした。