[マニラ 9日 ロイター] - ドゥテルテ・フィリピン大統領の娘でダバオ市長のサラ氏は9日、来年の総選挙には立候補しない考えを明らかにした。しかし、同氏が大統領を目指しているとの観測は後退していない。
今年行われた全ての世論調査でサラ氏は大統領候補としてトップに立っている。一方憲法の規定で再選できないドゥテルテ氏は8日、副大統領候補として与党PDPラバンから指名を受け、これを受諾した。
サラ氏は記者団に、2人のうちどちらか一方しか来年の国政選挙に出ないことでドゥテルテ氏と合意していると述べ、自身は出馬しないと明言した。
しかし、ドゥテルテ氏の後継に指名されたボン・ゴー上院議員が8日に与党の大統領候補指名を辞退したため、サラ氏が大統領選に立候補するとの見方が強まっている。サラ氏はPDPラバンに属していない。
同党の反ドゥテルテ派に属するロンワルド・ムンサヤック議員は「こうした動きは党外の候補者を支持していることを裏付けるものだ」と述べ、サラ氏を大統領候補に据えるための「煙幕」との見方を示した。