[台北 4日 ロイター] - 台湾の陳明通国家安全局長は4日、立法院(国会)の答弁で、中国は台湾が実効支配する東沙諸島への攻撃の是非を内部で議論したことがあるとの見解を示した。ただ、2024年までは攻撃しないとみられると述べた。
中国での議論をどのように知ったかや、向こう数年は攻撃しない理由について説明はなかった。
陳氏は、台湾に交渉を強いるために「東沙諸島を攻撃し、制圧するというシナリオは、われわれが分析したところ、蔡英文総統の任期中には起きない見通し」と説明。
最大野党の議員が、蔡総統の任期が終了する24年より前に中国が攻撃するかどうかについて質問したのに答えた。
「率直に言って、(中国は)内部でこの問題を議論したことがある」と語ったが、いつ議論されたかについては言及しなかった。
陳氏は、台湾を取り巻く状況は過去に比べて緊張が高いが、台湾を実際に攻撃する段階には達していないとの認識を示した。
中国国防省からコメントは得られていない。
米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は3日、中国が必要な軍事力を備えたとしても、近い将来に台湾を軍事的に掌握する公算は小さいとの見方を示した。