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中国、米議員団訪台を非難 台湾海峡方面で「戦闘準備警戒」

発行済 2021-11-10 03:35
更新済 2021-11-10 14:00

[北京/台北 9日 ロイター] - 中国軍は9日、台湾海峡方面で「戦闘準備のための警戒パトロール」を実施したと発表した。これに先立ち、中国国防省は米議員代表団が米軍機で台湾に到着したことを非難していた。

複数の台湾メディアは9日、米国の上下両院の議員が搭乗した米軍機が台湾に到着したと報道。台湾総統府はこれについてコメントを控えており、台湾における事実上の米大使館として機能している米在台協会(AIT)からもコメントは得られていない。

中国国防省は声明で、米議員が米軍機で台湾に到着したとし、「これに断固として反対し、強く非難する」とした。

米国防総省は、議員が軍機で移動するのは珍しいことではないと表明。カービー報道官は、訪台した議員の氏名は明らかにしなかったものの、議員によるこうした訪台は今年に入り2回目になるとし、「異例のことではない」と述べた。

中国軍報道官は、「戦闘準備のための警戒パトロール」について、台湾問題を巡る「特定の国」による「深刻に過った」言動、および台湾の独立推進派の活動を標的としたものだったとする声明を発表。中国軍は、複数の部隊にわたって活動する能力を試すものだったとした。

台湾の国防部(国防省)によると、中国の戦闘機6機が9日、台湾の防空識別圏(ADIZ)の南西部に侵入した。侵入したのは戦闘機「殲16」4機と偵察機2機としている。

台湾の蘇貞昌・行政院長(首相)は10日、記者団に米議員の訪問について問われると、台湾と米国の関係は「極めて重要」だとし、「友人間の行き来」を尊重すると発言。また、台湾は相互の必要に応じて「適切な準備」をすると述べたが、それ以上は明らかにしなかった。

一方、中国国務院の台湾事務弁公室の報道官は10日の定例会見で、米議員の訪台を批判したが、戦争が差し迫っているとの見方は否定。「うわさを信じたり、広めたりしないように」と呼び掛けた。

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