[オスロ 24日 ロイター] - 欧米各国とアフガニスタンのタリバン暫定政権の代表団は24日、ノルウェーの首都オスロで人道危機の解決に向けた協議に入った。
タリバンが昨年実権に握ったアフガンでは貧困が深刻化し、今年の冬は数百万人が飢餓の危機に直面。こうした事態を受けてノルウェーが協議を主催した。
ノルウェーと北大西洋条約機構(NATO)加盟国はタリバン主導の政権を公式の政府として認めていないが、危機の深刻度を踏まえて協議が必要と判断している。
協議にはノルウェーのほか、英国、フランス、ドイツ、イタリアおよび欧州連合(EU)が参加した。
ノルウェーによる協議招請に対しては、アフガン亡命者の一部やノルウェー右派野党の進歩党が、タリバンと協力すれば基盤を強めるだけと批判している。
しかしノルウェーのウィットフェルト外相は、3900万人のアフガン国民は経済崩壊や新型コロナウイルスの感染流行、干ばつに直面していると指摘。「支援が間に合わなければ100万人の子どもが餓死する恐れがあり、人口の97%が年内に貧困に陥る可能性がある」と述べた。