[東京 21日 ロイター] -
ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY=
午後3時現在 103.85/87 1.3247/51 137.58/62
正午現在 103.86/88 1.3246/50 137.58/62
午前9時現在 103.70/72 1.3257/61 137.48/52
NY午後5時 103.27/30 1.3258/63 137.56/60
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の
103円後半。前日から続くドル買いの流れを引き継いで103.96円まで上昇し、約
4カ月半ぶりの高値をつけた。上値では利食いに押され104円には届かなかったが、こ
れから海外時間にかけて、再び104円を試すとの見方も出ている。
前日公表された7月29─30日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が
タカ派的な強い景気認識を示したことで市場には早期利上げ観測が広がり、短期筋を中心
とするドル買いが動意づいた。
ドルは、日経平均株価の上げ幅拡大に歩調を合わせる形でじりじり上昇し、午前11
時前に103.96円まで買い進められた。
高値では「利食い売りも入ってきたが、(ドルの)上値はそれほど重くない」(外銀
)という。ただ、米国の早期利上げ観測については「債券市場の参加者は冷ややかなので
、米金利はあまり上昇せず、金利面から(ドルの)サポートは得にくい」(同)という。
きょうは米国で新規失業保険申請件数や7月の中古住宅販売件数、8月のフィラデル
フィア連銀製造業景況感指数、製造業購買担当者景気指数(PMI)など多くの経済指標
が発表される。指標発表後の米国の株価や金利の動向が注目される。
<ユーロは11カ月ぶり安値圏>
ユーロは一時1.3242ドルまで下落し、昨年9月10日以来、11カ月ぶりの安
値をつけた。
市場では、ウクライナ情勢が欧州経済に暗い影を投げかけているとの認識がでている
。今年上期のドイツのロシア向け輸出は153億ユーロで、前年比15.5%減少した。
なかでも、自動車輸出は24.4%減と顕著な縮小を見せている。機械も18.7%減。
「ロシアとの結びつきの大きいフィンランドも影響が懸念される。昨年まで2年連続
でマイナス成長となっている同国は今年こそプラス成長が期待されていたが、ロシア向け
の輸出が落ち込むために今年もマイナスとなって、3年連続のマイナス成長になりそうだ
」(エコノミスト)という。
シティグループ証券のチーフFXストラテジスト、高島修氏は、地政学リスクに対す
る警戒が一服する中、本当の問題が欧州経済の弱さであることが明確に認知され始めたこ
とが、ユーロ売りに拍車をかけているとみている。
ユーロ/ドルについては「テクニカル的なサポートが1.31ドル前半まであまり見
当たらず、底を打った感はない」(外為アナリスト)という。ショートカバーを警戒しつ
つも、さらに下値を模索する可能性が指摘されている。
<イエレン議長の講演に注目>
FOMC議事要旨がタカ派的と受け止められ早期利上げ観測も広がる中、目下、市場
の関心は22日に米ワイオミング州ジャクソンホールで行われるイエレン米連邦準備理事
会(FRB)議長の講演に集まっている。
一方で、一部の市場参加者は、米ピーターソン国際経済研究所のアダム・ポーゼン所
長が19日付でファイナンシャル・タイムズ紙に寄稿したコラムに注目しており、米国の
利上げをめぐる市場の思惑は交錯している。
米金融政策に影響力をもつとみられるポーゼン氏は「隠れた失業者が仕事に就くまで
、FRBは低金利を続けるべき」と題するコラムで、継続的な失業は、インフレ率上昇よ
り、経済への悪影響を長引かせるとの見方を示した。また、金融の不均衡は、金融機関の
信用創造や借り手の資金調達を制約するといったマクロプルーデンシャルな施策によって
是正することができると指摘し、こうした例は、中国、シンガポール、英国などのさまざ
まな地域で実証済みだとした。
金融引き締めで金融市場を安定させるべきとの要請はこれまで何度も出ているが、金
利の引き上げは資産価格のブームにはほとんど影響を及ぼさないという。
「以上のことは、ジャクソンホールでの議論の帰結となるべきであり、FRBは雇用
をより充実させるため、利上げを見合わせるべきである」と同氏は主張する。
市場では、慎重な見方もある。
米LPLファイナンシャルの投資ストラテジスト、ジョン・カナリー氏は「イエレン
議長が(FOMC議事要旨のように)タカ派的な姿勢を示すとは思わない」と指摘。議長
は労働市場の緩みに対する懸念をあらためて強調し、そうしたハト派的発言でドルは伸び
悩むと予想している。
(森佳子)
((※ yoshiko.mori@thomsonreuters.com)(03-6441-1877)(RM:
yoshiko.mori.thomsonreuters.com@reuters.net))
(( 全スポットレート(ロイターデータ) FX=
アジアスポットレート(同) AFX=
欧州スポットレート(同) EFX=
クロス円レート(同) JPYX=
クロス円の時系列レート(同) JPNU JPNX JPOA JPOD
通貨オプション FXVOL
スポットレート(ロイター・ディーリング約定値) D4FX=
スポットレート(RTFX) FX=RTFX
スポットレート(日銀公表) TKYFX
為替関連ニュース ))
ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY=
午後3時現在 103.85/87 1.3247/51 137.58/62
正午現在 103.86/88 1.3246/50 137.58/62
午前9時現在 103.70/72 1.3257/61 137.48/52
NY午後5時 103.27/30 1.3258/63 137.56/60
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の
103円後半。前日から続くドル買いの流れを引き継いで103.96円まで上昇し、約
4カ月半ぶりの高値をつけた。上値では利食いに押され104円には届かなかったが、こ
れから海外時間にかけて、再び104円を試すとの見方も出ている。
前日公表された7月29─30日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が
タカ派的な強い景気認識を示したことで市場には早期利上げ観測が広がり、短期筋を中心
とするドル買いが動意づいた。
ドルは、日経平均株価の上げ幅拡大に歩調を合わせる形でじりじり上昇し、午前11
時前に103.96円まで買い進められた。
高値では「利食い売りも入ってきたが、(ドルの)上値はそれほど重くない」(外銀
)という。ただ、米国の早期利上げ観測については「債券市場の参加者は冷ややかなので
、米金利はあまり上昇せず、金利面から(ドルの)サポートは得にくい」(同)という。
きょうは米国で新規失業保険申請件数や7月の中古住宅販売件数、8月のフィラデル
フィア連銀製造業景況感指数、製造業購買担当者景気指数(PMI)など多くの経済指標
が発表される。指標発表後の米国の株価や金利の動向が注目される。
<ユーロは11カ月ぶり安値圏>
ユーロは一時1.3242ドルまで下落し、昨年9月10日以来、11カ月ぶりの安
値をつけた。
市場では、ウクライナ情勢が欧州経済に暗い影を投げかけているとの認識がでている
。今年上期のドイツのロシア向け輸出は153億ユーロで、前年比15.5%減少した。
なかでも、自動車輸出は24.4%減と顕著な縮小を見せている。機械も18.7%減。
「ロシアとの結びつきの大きいフィンランドも影響が懸念される。昨年まで2年連続
でマイナス成長となっている同国は今年こそプラス成長が期待されていたが、ロシア向け
の輸出が落ち込むために今年もマイナスとなって、3年連続のマイナス成長になりそうだ
」(エコノミスト)という。
シティグループ証券のチーフFXストラテジスト、高島修氏は、地政学リスクに対す
る警戒が一服する中、本当の問題が欧州経済の弱さであることが明確に認知され始めたこ
とが、ユーロ売りに拍車をかけているとみている。
ユーロ/ドルについては「テクニカル的なサポートが1.31ドル前半まであまり見
当たらず、底を打った感はない」(外為アナリスト)という。ショートカバーを警戒しつ
つも、さらに下値を模索する可能性が指摘されている。
<イエレン議長の講演に注目>
FOMC議事要旨がタカ派的と受け止められ早期利上げ観測も広がる中、目下、市場
の関心は22日に米ワイオミング州ジャクソンホールで行われるイエレン米連邦準備理事
会(FRB)議長の講演に集まっている。
一方で、一部の市場参加者は、米ピーターソン国際経済研究所のアダム・ポーゼン所
長が19日付でファイナンシャル・タイムズ紙に寄稿したコラムに注目しており、米国の
利上げをめぐる市場の思惑は交錯している。
米金融政策に影響力をもつとみられるポーゼン氏は「隠れた失業者が仕事に就くまで
、FRBは低金利を続けるべき」と題するコラムで、継続的な失業は、インフレ率上昇よ
り、経済への悪影響を長引かせるとの見方を示した。また、金融の不均衡は、金融機関の
信用創造や借り手の資金調達を制約するといったマクロプルーデンシャルな施策によって
是正することができると指摘し、こうした例は、中国、シンガポール、英国などのさまざ
まな地域で実証済みだとした。
金融引き締めで金融市場を安定させるべきとの要請はこれまで何度も出ているが、金
利の引き上げは資産価格のブームにはほとんど影響を及ぼさないという。
「以上のことは、ジャクソンホールでの議論の帰結となるべきであり、FRBは雇用
をより充実させるため、利上げを見合わせるべきである」と同氏は主張する。
市場では、慎重な見方もある。
米LPLファイナンシャルの投資ストラテジスト、ジョン・カナリー氏は「イエレン
議長が(FOMC議事要旨のように)タカ派的な姿勢を示すとは思わない」と指摘。議長
は労働市場の緩みに対する懸念をあらためて強調し、そうしたハト派的発言でドルは伸び
悩むと予想している。
(森佳子)
((※ yoshiko.mori@thomsonreuters.com)(03-6441-1877)(RM:
yoshiko.mori.thomsonreuters.com@reuters.net))
(( 全スポットレート(ロイターデータ) FX=
アジアスポットレート(同) AFX=
欧州スポットレート(同) EFX=
クロス円レート(同) JPYX=
クロス円の時系列レート(同) JPNU JPNX JPOA JPOD
通貨オプション FXVOL
スポットレート(ロイター・ディーリング約定値) D4FX=
スポットレート(RTFX) FX=RTFX
スポットレート(日銀公表) TKYFX
為替関連ニュース ))