[7日 ロイター] - 米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は7日、中国がウクライナにおけるロシアの紛争を注意深く監視しており、台湾を巡る中国指導部の計画に影響が出ていると述べた。
ワシントンで開かれた英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のイベントで、中国政府はロシアの侵攻に対するウクライナの激しい抵抗と、ロシアが被っている経済コストに衝撃を受けていると指摘。「中国指導部は台湾を支配するために武力を行使した場合のコストと結果について、これら全てを非常に注意深く見ている」との認識を示した。
「中国の習近平国家主席の台湾支配への決意が揺らいだとはみじんも思っていない」としつつ、「しかし、いつ、どのようにそれを行うかという彼らの計算に影響を及ぼしていると思う」と述べた。
2月24日のロシアによるウクライナ侵攻の数週間前に中ロは「制限のない」戦略的パートナーシップを宣言した。近年はエネルギー・安全保障関係を緊密にしている。
しかしバーンズ氏によると、ロシアのプーチン大統領の軍事行動の「残忍さ」と結び付けられることによる悪評に中国は不安を抱いている。「この10─11週間のウクライナにおけるプーチンのロシアの苦い経験は、いろいろな意味で、(中ロの)その友情には実のところ一定の限界があることを示していると思う」と語った。