[ワシントン 23日 ロイター] - 米上院の民主、共和両党の指導部は23日、スウェーデンとフィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟を支持する決議案を共同で提出した。共和党が一国主義的傾向を強める中でも、NATO拡大に肯定的な姿勢を示した。
上院共和党トップのマコネル院内総務と上院外交委員会の共和党トップ、ジム・リッシュ氏が、民主党のシューマー院内総務とボブ・メネンデス外交委員長などと提出した。
可決には定数100の上院で3分の2の賛成票が必要。民主党議員全員に加え、共和党から17人以上の議員が支持に回る必要がある。
共和党議員の多くは、トランプ前大統領の影響で一国主義的外交政策に傾斜してきた。トランプ氏はNATO加盟国の国防費支出が十分ではなく、米国に過度な負担が集中していると批判していた。
下院では先月、共和党議員の3分の1近い63人が米国のNATO支持を再確認する法案に反対票を投じた。
マコネル氏は、フィンランドとスウェーデンは「手厚い国防予算」があるため、両国の加盟により、米国が追求する加盟国間のより大きな負担共有の機運が高まるとの見方を示した。