[マニラ 6日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は6日、訪問先のフィリピンの首都マニラでマルコス大統領と対面で会談した。米国とフィリピンの防衛義務を定めた米比相互防衛条約について「同盟は強固だ」と述べ、南シナ海でフィリピンが攻撃されれば米国が相互防衛条約の責務を守ると強調した。記者会見でも米国が条約を履行すると表明した。
マルコス氏は会談でペロシ米下院議長の台湾訪問について、米中の対立を「激しくしたとは思わない」と語り、台湾海峡の緊張がことさらに高まったとは見ていないと表明した。
マナロ外相は同日、バイデン米大統領がマルコス氏をワシントンに招待しており、両国が既にふさわしい日程を協議していると明らかにした。
ブリンケン氏はマルコス氏の大統領就任後に会った米当局者で最上位。独裁を続けた父マルコス元大統領と共に1986年に米国に亡命したが、ハワイの裁判所による一族不正蓄財の国庫返還命令を拒否している問題で、ここ10年以上米国に入国していない。
ドゥテルテ前大統領は経済支援を期待して中国寄りの言動を繰り返し、反米的な発言をしたり米比の軍事的関係を格下げするそぶりを見せたりした。在任中は一度も訪米しなかった。
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