[台北 25日 ロイター] - 中国を訪問している台湾最大野党・国民党の夏立言副主席は24日夜、対台湾窓口機関である海峡両岸関係協会の張志軍会長と会談し、中国の軍事演習に対する懸念を伝えた。
中国はペロシ米下院議長の訪台への対抗措置として台湾周辺で大規模な軍事演習を行っている。
台湾の与党は夏氏訪中のタイミングを批判している。
国民党は会談後に発表した声明で「夏副主席は台湾の世論を反映したいとし、言葉を濁すべきではないとの考えを示した」と指摘。
「最優先事項は、中国軍の台湾近海での継続的な演習に対する台湾市民の不満と懸念を伝えることだった」と説明した。
また、両氏は夕食を共にして率直な意見交換を行ったとした。
一方、中国国営の新華社によると、張氏は現在の中台情勢について「緊張と混乱」と表現。「われわれが取った対抗措置は国家の主権と領土の一体性を守り、『台湾独立』という分離主義や外国の干渉に対処するための正当な行動だ」と述べたという。