[オタワ 26日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は26日、ロシアの北方における軍事力がNATOにとって戦略上の課題だと述べ、カナダが6月に発表した北米の防衛システム強化の方針を歓迎した。
ストルテンベルグ氏は初めてカナダ北極圏を訪問した後、アルバータ州コールドレークでカナダのトルドー首相と共同会見。「NATOとカナダにとって北極圏の重要性は高まっている。ロシアの軍事力が大幅に強化されているからだ」と述べた。
ロシアは北極圏にあるソ連時代の軍事施設数百カ所を再開し、この地域を新兵器システムの実験に利用しているという。
カナダはNATO加盟国として国防費が少なすぎると批判されてきた。しかし2月のロシアによるウクライナ侵攻後の6月、米軍とカナダの共同防衛組織、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)に今後6年間で49億カナダドル(38億米ドル)を投じ、近代化を図ると発表している。