[ジュネーブ 12日 ロイター] - 国連人権高等弁務官代理のナダ・アルナシフ氏は12日、ロシア国内でウクライナでの戦争に反対する人々が威嚇され、表現の自由を含む憲法で保障された基本的自由の行使が損なわれていると述べた。
アルナシフ氏はジュネーブで始まった国連人権委員会の会議の冒頭で「ロシア連邦ではウクライナ戦争に反対を表明する人々に対する脅迫、制限的措置、制裁が行われ、集会、表現、結社の自由を含む憲法で保障された基本的自由の行使が損なわれている」と述べた。
また、ロシア政府はジャーナリストに圧力をかけるほか、インターネットを遮断したり、検閲を実施したりすることで、情報へのアクセス権を侵害しているとも指摘した。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は定例記者会見で、アルナシフ氏の発言には「根拠がない」とし、「このような一方的な見解をロシア政府は考慮しない」と述べた。
国連総会は4月、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、人権理事会でのロシアの資格を停止している。