[ワシントン 19日 ロイター] - 米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は19日、今年上半期の交通事故による死者が速報値で前年比0.5%増の2万0175人となり、2006年以来最悪だったと発表した。
交通事故死は、新型コロナウイルスのロックダウン(都市封鎖)終了後、危険な運転の増加で急増したという。
NHTSAは、第2・四半期の交通事故死者数が4.9%減り、7四半期連続の増加後初めて減少に転じたものの、コロナ禍前の水準を大きく上回っていると分析した。
専門家らは、コロナ禍中に道路の混雑が緩和されたことから、一部のドライバーが違反切符を切られにくくなると考えたため、危険運転が増えた公算が大きいとみている。特に、スピードの出し過ぎとシートベルト不着用による事故がコロナ禍前より増加していることが統計で示された。
21年には、歩行者の交通事故死が13%増の7342人となり、1981年以来最多を記録した。自転車利用者の事故死は5%増の
985人で、少なくとも1980年以来最多となった。