[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米マンハッタンの連邦検察は10日、中国政府の代理人として無届けで活動した上、違法な武器売却と石油取引を仲介したとして、米シンクタンク「グローバル安全保障分析研究所」の共同所長、ガル・ルフト容疑者(57)を起訴したと発表した。
米国・イスラエルの二重国籍を持つルフト容疑者は2016年、就任前のトランプ前大統領の顧問を務めていた元米政府高官に対し、中国に好都合な政策を支持するよう働きかけ、金銭を支払うなどしたとみられている。検察は元高官の氏名を公表していない。
また同容疑者は、中国企業が武器をリビア、アラブ首長国連邦(UAE)、ケニアなどの国に売却する取引を無資格で仲介。さらに、米国がイランに制裁を科しているにもかかわらず、イラン当局者と中国のエネルギー企業間の会合を手配した。
ルフト容疑者は今年2月にキプロスで逮捕されたが、米国への送還手続き中に保釈された後、逃走した。