Joe Cash
[北京 22日 ロイター] - 中国の李輝ユーラシア事務特別代表は22日、ロシア、ウクライナ両国について、和平交渉を巡っては互いの立場を強く主張しており、大きな隔たりがあるが、両国は話し合いを通じて危機を解決できると考えていると指摘した。
記者団に語った。李氏は今月、ロシア、ウクライナ、ドイツ、フランス、ポーランドを歴訪した。
同氏は、欧州へのシャトル外交を通じた中国の取り組みをロシアが感謝していると指摘。ウクライナも李氏の訪問を重視しているという。
ロシアとウクライナは和平交渉を巡り見解の相違があるが「(両国では)誰もが(交渉を通じて)最終的には危機を解決できると依然信じている」と発言。「最終的には銃ではなく交渉によって戦争が終わるということに誰もが同意している」と語った。
また、停戦を実現するのは難しいと感じているとし「戦争勃発から2年以上経過したが、戦闘が収まる気配がないばかりか、紛争がさらにエスカレートする恐れがある」と指摘した。
中国はロシアとウクライナの双方が平等に参加する国際平和会議の開催を望んでいるとも発言。スイスは今年、和平会議の開催を計画しているが、ロシアは自国が参加しなければ失敗する運命にあると述べている。
李氏は「私が強調したいのは、中国はいずれか一方の味方ではないということだ」とし、中国は停戦を促すための提案を行っており、唯一の目的は和平会議を成功させることだと発言。緊張緩和と交渉に有益なものは何であれ心から喜んで受け入れると述べた。