船井総研ホールディングス (T:9757)は、中堅・中小企業向け経営コンサルティング業界の草分けで大手の一角である。
2010年に就任した代表取締役社長兼グループCEO高嶋栄(たかしまさかえ)氏の体制下、コンサルティング事業の強化及びコンサルティング周辺領域への事業領域の拡大が行われ、2014年には持株会社制に移行、傘下にロジスティクスやIT、コンタクトセンターコンサルティングなどの子会社6社、従業員783名(2015年12月末時点)の企業グループである。
住宅・不動産、医療・介護・福祉、士業を始めとする100を超える業界の中小企業に対して、コンサルティングや経営研究会・セミナーなどのサービスを提供する。
成功モデルを開発し当てはめていく独自のコンサルティングスタイルにより、解約率が低くストック型の事業を確立している。
4年連続で過去最高売上及び利益を更新し続けており、2016年12月期第3四半期においても増収増益基調は変わらない。
本業の経営コンサルティング事業では、主力の「住宅・不動産」や「医療・介護・福祉」などの業種において、大幅な伸びを見せ全体をけん引した。
この結果を受けて、2016年12月期通期の予想は、売上高16,300百万円(前期比10.8%増、据え置き)、営業利益3,600百万円(同2.9%増、下方修正)、経常利益3,600百万円(同2.5%減、下方修正)、当期純利益2,500百万円(同3.0%増、据え置き)とされているが、足元の業績状況からみると同社の堅実な開示姿勢とみることができる。
同社は2016年11月4日に中期経営計画「Great Value 2020」を発表した。
10年プランの仕上げの3年間(2017年-2019年)に当たり、「信頼のブランド」を持つ「総合経営コンサルティンググループ」の実現を目指す。
強みである業種別の「経営研究会会員」を1万社に増加させ、ストック型コンサルティングを盤石化するのが基本戦略だ。
総合化の一環として、専門性の高いコンサルティング事業やコンサルティング周辺領域のM&Aによる取得も視野に入る。
3年後の2019年12月期の売上高目標は22,000百万円、営業利益目標は4,500百万円に設定する。
やや保守的な数値目標になっているが、前の中期経営計画(2014年-2016年)においては、2年目の段階で営業利益目標を達成し、売上高に関しても目標を大幅に超過した実績がある。
今回も前倒し達成を期待したい。
上場するコンサルティング会社15社を対象として、収益性(売上高営業利益率)、成長性(売上高の過去3年平均成長率)、安全性(自己資本比率)を比較すると、3指標のすべてにおいて同社はトップレベルにある。
同社のユニークなストック型コンサルティングが、業界の中でも高いパフォーマンスを生み出していることが証明された形である。
好調な業績を背景に、手厚い株主還元も期待できる。
8月から11月にかけて自己株式を約5億円取得しており、それらを含めた総還元性向は70%に迫ると予想される。
■Check Point
・3Q も増収増益基調変わらず。
計画に対しては1Qの出遅れを2Q・3Qで取り戻す
・「信頼の総合経営コンサルティンググループ」を目指す中期経営計画「GreatValue 2020」を発表
・コンサル業界の中でも収益性・成長性・安全性でトップレベル
・総還元性向は70%前後を予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
2010年に就任した代表取締役社長兼グループCEO高嶋栄(たかしまさかえ)氏の体制下、コンサルティング事業の強化及びコンサルティング周辺領域への事業領域の拡大が行われ、2014年には持株会社制に移行、傘下にロジスティクスやIT、コンタクトセンターコンサルティングなどの子会社6社、従業員783名(2015年12月末時点)の企業グループである。
住宅・不動産、医療・介護・福祉、士業を始めとする100を超える業界の中小企業に対して、コンサルティングや経営研究会・セミナーなどのサービスを提供する。
成功モデルを開発し当てはめていく独自のコンサルティングスタイルにより、解約率が低くストック型の事業を確立している。
4年連続で過去最高売上及び利益を更新し続けており、2016年12月期第3四半期においても増収増益基調は変わらない。
本業の経営コンサルティング事業では、主力の「住宅・不動産」や「医療・介護・福祉」などの業種において、大幅な伸びを見せ全体をけん引した。
この結果を受けて、2016年12月期通期の予想は、売上高16,300百万円(前期比10.8%増、据え置き)、営業利益3,600百万円(同2.9%増、下方修正)、経常利益3,600百万円(同2.5%減、下方修正)、当期純利益2,500百万円(同3.0%増、据え置き)とされているが、足元の業績状況からみると同社の堅実な開示姿勢とみることができる。
同社は2016年11月4日に中期経営計画「Great Value 2020」を発表した。
10年プランの仕上げの3年間(2017年-2019年)に当たり、「信頼のブランド」を持つ「総合経営コンサルティンググループ」の実現を目指す。
強みである業種別の「経営研究会会員」を1万社に増加させ、ストック型コンサルティングを盤石化するのが基本戦略だ。
総合化の一環として、専門性の高いコンサルティング事業やコンサルティング周辺領域のM&Aによる取得も視野に入る。
3年後の2019年12月期の売上高目標は22,000百万円、営業利益目標は4,500百万円に設定する。
やや保守的な数値目標になっているが、前の中期経営計画(2014年-2016年)においては、2年目の段階で営業利益目標を達成し、売上高に関しても目標を大幅に超過した実績がある。
今回も前倒し達成を期待したい。
上場するコンサルティング会社15社を対象として、収益性(売上高営業利益率)、成長性(売上高の過去3年平均成長率)、安全性(自己資本比率)を比較すると、3指標のすべてにおいて同社はトップレベルにある。
同社のユニークなストック型コンサルティングが、業界の中でも高いパフォーマンスを生み出していることが証明された形である。
好調な業績を背景に、手厚い株主還元も期待できる。
8月から11月にかけて自己株式を約5億円取得しており、それらを含めた総還元性向は70%に迫ると予想される。
■Check Point
・3Q も増収増益基調変わらず。
計画に対しては1Qの出遅れを2Q・3Qで取り戻す
・「信頼の総合経営コンサルティンググループ」を目指す中期経営計画「GreatValue 2020」を発表
・コンサル業界の中でも収益性・成長性・安全性でトップレベル
・総還元性向は70%前後を予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)