[ニューヨーク 11日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は11日、ECBは金利水準が2%近辺になってからバランスシートの縮小を開始すべきだとし、まず銀行に貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)で借り入れた資金を返済させるべきとの考えを示した。
10月27日の会合で政策金利を50ベーシスポイント(bp)、もしくは75bp引き上げるべきかを議論するのは時期尚早だとした。
ただ、将来のバランスシート縮小に向けて、年末までに金利を中立水準か2%を若干下回る水準にすべきだとの見方を改めて示した。
「タームプレミアム抑制のためバランスシートを長期にわたり高水準で維持する一方、中立を超える水準への政策金利引き上げを検討することは矛盾する」と述べた。
バランスシートの縮小を巡っては、超低利で貸し出すTLTROで銀行が借り入れた資金をまず返済させ、その後、資産購入プログラムで購入した3兆3000億ユーロ(3兆2000億ドル)の保有債券の一部について、満期分を再投資しない形で進められると説明した。
「2024年よりも前に始めることが可能で、ある程度の再投資を続けながら徐々にペースを落とすことができる」と述べた。