■事業概要
フルスピード {{|0:}}は、ソーシャルメディア・リスティングなどの運用型広告、コンテンツマーケティング(検索エンジン最適化サービス(SEO)含む)等のインターネットマーケティング事業と、自社開発するアフィリエイト・サービスやDSP事業、スマホ向け動画広告アドネットワーク事業を中心に事業展開している。
連結子会社に、アフィリエイト・サービス・プロバイダー(以下、ASP事業)を行う(株)フォーイット、情報メディア事業を行う(株)ファンサイド、中国・上海でインターネットマーケティング事業を行う上海賦絡思広告有限公司の3社がある(出資比率はいずれも100%)。
事業セグメントは、インターネットマーケティング事業、アドテクノロジー事業、その他事業の3つに区分されている。
2016年4月期のセグメント別構成比で見ると、売上高はインターネットマーケティング事業が46.6%、アドテクノロジー事業が52.7%とほぼ2分しているが、セグメント利益ではアドテクノロジー事業が69.7%と大半を占めている。
これは、自社開発で収益性の高いASP事業が含まれていることが要因となっている。
(1)インターネットマーケティング事業
インターネットマーケティング事業には、SEO(検索エンジン最適化)を中心としたSEM広告ソリューションサービス、ソーシャルメディア・リスティングなどの運用型広告のほか、アフィリエイト広告、純広告等の代理店販売が含まれている。
また、ここ最近で需要が拡大しているソーシャルメディア関連広告であるネイティブ広告※も同事業セグメントに含まれる。
同事業のセグメント利益率は4~5%とアドテクノロジー事業が10%以上となっているのに対して低い水準となっている。
これは売上高の5割強を利益率の低いリスティング広告で占めていることが要因となっている。
※ネイティブ広告とは、FacebookやTwitterなどのSNSやキュレーションサイト上に周囲の記事と同じ体裁で表示される記事型広告やタイアップ広告のこと
なお、同社は2015年12月に事業の集中と選択を図るため、リスティング広告等のSEM広告領域において業界トップとなるアイレップ {{|0:}}と合弁で (株)シンクスを設立した。
同社の出資比率は49%となり、持分法適用関連会社となる(人員はアルバイトを含めて数名異動)。
シンクスではリスティング広告などSEM広告の運用業務を行う。
アイレップは大手ナショナルクライアントが主要顧客で、中小企業を主力顧客とする同社とは顧客がほとんどかぶらない。
同社にとっては運用をシンクスに委託する格好となるため、粗利益率は若干低下することになるが、逆に運用力が上昇することで既存顧客の解約防止や新規顧客の開拓につながる効果が期待されている。
また、従来SEM運用に携わっていた社内リソース(10名程度)をネイティブ広告事業など成長事業に振り向けており、全体で見れば業績面でプラスとなる。
(2)アドテクノロジー事業
アドテクノロジー事業には、子会社のフォーイットで展開しているASP事業と、DSP事業、スマートフォンに特化した動画アドネットワーク事業が主力サービスとなる。
DSP事業とは、複数のWebサイトの広告枠を束ね、その広告枠に最適なディスプレイ広告をクライアント側(広告主)のDSP(Demand-Side Platform)と媒体側のSSP(Supply-Side Platform)との間で瞬時に入札を行い配信するインターネット広告配信システムのことで、同社はDSPに対応するサービスとして、「AdMatrix DSP」「AdMatrix Analytics」など各種サービスを開発、商品化している。
また、2015年10月にライヴエイド(株)よりスマートフォン向けに特化したアドネットワークサービス「AID」を115百万円で事業譲受している。
売上規模については非開示だが業界では5~6番手に位置している。
配信先となるアプリメディア数はゲームアプリを中心に1万件超と豊富で、配信エンジン性能※も、業界最大手であるファンコミュニケーションズ (T:2461)のnendとほとんど変わらない水準にある。
同社は「AID」の性能を社内の開発リソースを使ってさらに高め、派生サービスとして2016年4月より動画広告サービス「PolymorphicAds」の提供を開始している。
なお、事業譲受に伴ってのれん費用97百万円が発生している(5年均等償却)。
※ここでは、クライアント側からみた費用対効果のこと。
CPC(1クリック当たりコスト)やCPA(顧客獲得コスト)を指標としている。
(3)その他
その他の事業としては、情報メディア事業のほかWebサイトやバナー広告の制作など広告代理店事業に付随するサービスが含まれるが、売上高、利益ともに規模は小さく、全体の業績に与える影響は軽微となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
フルスピード {{|0:}}は、ソーシャルメディア・リスティングなどの運用型広告、コンテンツマーケティング(検索エンジン最適化サービス(SEO)含む)等のインターネットマーケティング事業と、自社開発するアフィリエイト・サービスやDSP事業、スマホ向け動画広告アドネットワーク事業を中心に事業展開している。
連結子会社に、アフィリエイト・サービス・プロバイダー(以下、ASP事業)を行う(株)フォーイット、情報メディア事業を行う(株)ファンサイド、中国・上海でインターネットマーケティング事業を行う上海賦絡思広告有限公司の3社がある(出資比率はいずれも100%)。
事業セグメントは、インターネットマーケティング事業、アドテクノロジー事業、その他事業の3つに区分されている。
2016年4月期のセグメント別構成比で見ると、売上高はインターネットマーケティング事業が46.6%、アドテクノロジー事業が52.7%とほぼ2分しているが、セグメント利益ではアドテクノロジー事業が69.7%と大半を占めている。
これは、自社開発で収益性の高いASP事業が含まれていることが要因となっている。
(1)インターネットマーケティング事業
インターネットマーケティング事業には、SEO(検索エンジン最適化)を中心としたSEM広告ソリューションサービス、ソーシャルメディア・リスティングなどの運用型広告のほか、アフィリエイト広告、純広告等の代理店販売が含まれている。
また、ここ最近で需要が拡大しているソーシャルメディア関連広告であるネイティブ広告※も同事業セグメントに含まれる。
同事業のセグメント利益率は4~5%とアドテクノロジー事業が10%以上となっているのに対して低い水準となっている。
これは売上高の5割強を利益率の低いリスティング広告で占めていることが要因となっている。
※ネイティブ広告とは、FacebookやTwitterなどのSNSやキュレーションサイト上に周囲の記事と同じ体裁で表示される記事型広告やタイアップ広告のこと
なお、同社は2015年12月に事業の集中と選択を図るため、リスティング広告等のSEM広告領域において業界トップとなるアイレップ {{|0:}}と合弁で (株)シンクスを設立した。
同社の出資比率は49%となり、持分法適用関連会社となる(人員はアルバイトを含めて数名異動)。
シンクスではリスティング広告などSEM広告の運用業務を行う。
アイレップは大手ナショナルクライアントが主要顧客で、中小企業を主力顧客とする同社とは顧客がほとんどかぶらない。
同社にとっては運用をシンクスに委託する格好となるため、粗利益率は若干低下することになるが、逆に運用力が上昇することで既存顧客の解約防止や新規顧客の開拓につながる効果が期待されている。
また、従来SEM運用に携わっていた社内リソース(10名程度)をネイティブ広告事業など成長事業に振り向けており、全体で見れば業績面でプラスとなる。
(2)アドテクノロジー事業
アドテクノロジー事業には、子会社のフォーイットで展開しているASP事業と、DSP事業、スマートフォンに特化した動画アドネットワーク事業が主力サービスとなる。
DSP事業とは、複数のWebサイトの広告枠を束ね、その広告枠に最適なディスプレイ広告をクライアント側(広告主)のDSP(Demand-Side Platform)と媒体側のSSP(Supply-Side Platform)との間で瞬時に入札を行い配信するインターネット広告配信システムのことで、同社はDSPに対応するサービスとして、「AdMatrix DSP」「AdMatrix Analytics」など各種サービスを開発、商品化している。
また、2015年10月にライヴエイド(株)よりスマートフォン向けに特化したアドネットワークサービス「AID」を115百万円で事業譲受している。
売上規模については非開示だが業界では5~6番手に位置している。
配信先となるアプリメディア数はゲームアプリを中心に1万件超と豊富で、配信エンジン性能※も、業界最大手であるファンコミュニケーションズ (T:2461)のnendとほとんど変わらない水準にある。
同社は「AID」の性能を社内の開発リソースを使ってさらに高め、派生サービスとして2016年4月より動画広告サービス「PolymorphicAds」の提供を開始している。
なお、事業譲受に伴ってのれん費用97百万円が発生している(5年均等償却)。
※ここでは、クライアント側からみた費用対効果のこと。
CPC(1クリック当たりコスト)やCPA(顧客獲得コスト)を指標としている。
(3)その他
その他の事業としては、情報メディア事業のほかWebサイトやバナー広告の制作など広告代理店事業に付随するサービスが含まれるが、売上高、利益ともに規模は小さく、全体の業績に与える影響は軽微となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)