大手企業の新人・若手社員を中心に教育・研修を提供し、安定成長を続けるアルー (T:7043)。
「社名の由来はall the possibilities。
教育を提供することによって、あらゆる人のあらゆる可能性を切り拓く機会を提供したい」と落合文四郎(おちあい ぶんしろう)社長は語る。
同社の事業は主に、法人向け教育・研修サービスの提供と、スマホを用いた個人向けコーチング型英語学習の提供の2つからなる。
法人向けプログラムはさらに「教室型研修」と「海外派遣研修」に分かれるが、「教室型研修」は、ビジネスマナーからロジカルシンキング、問題解決、コーチングなど、新人から管理職まで必要なビジネススキルをカバーする。
これらは教室で1−2日かけて行う。
同社の強みは、独自開発したカリキュラムを基に、個々の企業にカスタマイズされたソリューションであり、研修を受けた社員への個別のフォローアップにある。
企業をコンサルティングし、最適化されたコンテンツを徹底的にテキストとして作りこむことで、外部講師によるバラツキがでないようにしている。
従来、社員研修は集合研修が一般的であったが、そこに個別指導のノウハウを組み込むべく、講師の手間暇をかけずに、AI に受講者のデータを蓄積することで、個々の強み・弱みを把握し、習熟度や学習効果を可視化することにより、受講者の行動の変化を促す。
「海外派遣研修」は、受講者がアジア各国の同社グループと連携した現地パートナー(大学)の拠点に滞在し、研修を受講するサービスである。
同社では、フィリピンとインドに、日本企業向けのビジネス英語、異文化理解のためのトレーニングセンターを設置しており、近年ますます需要の高まっているグローバル人材の育成に貢献している。
創業時は主に、『ロジカルシンキング100本ノック』などの研修プログラムを提供していたという落合社長のモットーは「習うより、慣れろ」。
「スポーツでも勉強でもビジネスでも、良い型を無意識化するまで反復練習することで誰でも優秀なビジネスマンになることができる」という考えが根底にある。
これには、中学生時代から10年間続けたテニスが影響しているかもしれないと云う。
労働人口減少や働き方改革の流れを受け、生産性向上を課題とする日本企業にとって、他社に類を見ない『育成の成果』を明らかにする同社の研修サービスへの期待はますます高まっている。
「2030年にはアジアNo.1の人材育成企業になる」と落合社長は熱い思いを語った。