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今日の為替市場ポイント:米利上げペース鈍化の思惑でドルは上げ渋る可能性

発行済 2017-06-19 08:55
更新済 2017-06-19 09:00
今日の為替市場ポイント:米利上げペース鈍化の思惑でドルは上げ渋る可能性
16日のドル・円相場は、東京市場では110円84銭から111円38銭で推移。
欧米市場でドル・円は111円42銭まで買われた後に110円65銭まで反落し、110円87銭で取引を終えた。


本日19日のドル・円は111円前後で推移か。
米利上げペース鈍化の思惑は残されており、新たなドル買い材料が提供されない場合、ドルは111円台前半で上げ渋る可能性がある。


19日発表の日本の5月貿易収支は小額の黒字(433億円程度)が予想されているが、5月の貿易収支が黒字になるのは2010年以来7年ぶりとなる。
輸出が順調であることが貿易黒字の要因。
今年5月上中旬時点の貿易収支(速報)は-4510.85億円だが、赤字額は前年比-22.1%。
2016年5月の貿易収支は最終的に小額の赤字(-473.39億円)だった。
5月上中旬時点の輸出額は昨年同時期を19.1%上回っており、5月分の輸出額は最終的に前年実績を10%以上上回る可能性が高い。


世界経済の先行きに対する強気な見方は増えていないが、北米経済はまずまず順調であり、中国経済も6%台後半の成長を維持していることから、日本から両地域への輸出は当面順調に推移するとみられる。
今年1月-4月の貿易収支(速報)は8229億円の黒字となっているが、原油価格の下落などの影響で6月以降も貿易黒字は継続し、2017年の貿易黒字額は2016年の貿易黒字額(4兆741億円)と同水準かやや上回る可能性がある。
市場関係者の間では、貿易黒字の増大はドル安・円高の進行を促す一因になるとみられている。


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