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イエレンFRBのメインシナリオは?

発行済 2015-06-17 09:16
更新済 2023-07-09 19:32
【マーケットコメント】-イエレンFRBのメインシナリオは?

アジア/欧州時間のグローバル市場は米FOMCを見極めたいとの思惑から、狭いレンジ内で推移しよう。そのFOMCだが、最大の焦点は9月利上げの有無にあろう。

前回の利上げ時(2004年6月)を振り返ると、2004年1月28日のFOMC声明で「相当期間 (Considerable period)」 が「忍耐強くなれる(Patient)」に変更され、同年5月4日の会合で「忍耐強くなれる(Patient)」から「利上げのペースをゆっくりとする(Measured pace)方針」が示された。そして実際に0.25%ずつの利上げが開始されたのが、同年6月30日の会合だった。

今年3月の会合までイエレンFRBは2004年当時の利上げプロセスを踏襲している。既に「忍耐強くなれる(Patient)」という文言が削除されていること、そしてイエレンFRBが9月利上げをメインシナリオと考えているならば、今回のFOMC声明で米経済の回復に自信を示すと同時に利上げペースに関する新たな文言を盛り込んでくる可能性がある。また、会合後のイエレン会見や最新の経済見通し(SEP:Summary of Economic Projections)では、インフレ見通しを上方修正してくる可能性があろう(利上げの最大のハードルとなっているのが低インフレ状態であるため)。
タカ派色の強いFOMCとなれば、米金利の上昇圧力が強まると同時に外為市場ではドル高圧力も強まろう。注視すべきは米株の動向だろう。「緩和マネー依存症」を克服しきれていない米株が崩れた場合、その影響が新興国市場へも波及することで新興国通貨売りが加速する展開が想定される。
円相場は「USD/JPY上昇 / クロス円下落」の展開が想定される。

逆に、一部のエコノミストが指摘する通り、イエレンFRBが米国外の先行き不透明感を背景に9月利上げはおろか、年内利上げすらメインシナリオとして設定していないことが判明すれば、米国マーケットは「株高/金利低下」で反応しよう。外為市場ではドル全面安となることで、円相場でのクロス円上昇を誘発しよう。 尚、直近のFF金利先物市場の9月利上げ確率は25%前後となっている。

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