マーケットコメント-中国リスクに要注意
アジア時間の焦点は、中国の指標データ(10月消費者物価指数・生産者物価指数)となろう。上述の通り、10月の同国貿易統計で輸入の減少傾向が確認された(12ヵ月連続の前年割れ)。根本的な問題が生産過剰にある以上、中国人民銀行(中央銀行)による金融緩和の強化のみでは同国の景気後退懸念を完全に払しょくすることはできない。この点を今日と明日の指標データが示唆するならば、商品市況のさらなる圧迫要因となることで、資源関連アセットを中心にリスク回避圧力が強まる可能性がある。外為市場では資源国通貨の軟調地合いが想定される。注視すべきは中国経済の動向に左右される豪ドル、原油価格の動向に敏感な加ドル、ロシアルーブルそしてノルウェークローネだろう。
海外時間は、株式市場の動向を注視したい。続落ならば、外為市場では円&ユーロのショートカバーが想定される。「株安+原油続落」ならば資源国通貨の下落幅が拡大しよう。