マーケットコメント
筆者は、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に外為市場はドル売り優勢(=ドルロング調整地合い)へ転じると予測していた。
しかし、その予想よりも早くドルロングを調整する動きが出始めている。背景にあるのは、リスクオフに伴う円&ユーロ買い圧力がドル買い圧力を凌駕しているためだが、クロス円(EUR・GBP・CHF)の動向を確認すると、ユーロをはじめとした欧州通貨買い圧力以上に円買い圧力の方が強いことがうかがえる。
米FOMC前に現在のドルロング調整地合いが加速するかどうかは、株式動向次第だろう。
その株式市場は商品市況に右往左往する状況が継続中。ファンダメンタルズ面では商品市況が早期に反発する状況にない。
しかし、直近のエネルギー価格の急落(約7年ぶりの安値水準まで急落)や中国の輸入が18.8%減(10月)から8.7%減(11月)へ縮小したことが材料視され、短期的且つ投機的なショートカバーを誘発する可能性があろう。
商品市況でショートカバーが発生すれば、エネルギーセクターが反発することで欧米株式市場をサポートしよう。
株式の反発は米金利の反発を誘発し、外為市場では再びドル買い圧力が強まるだろう。