マーケットコメント
本日の外為市場は、株式にらみの1日となろう。株高維持ならば上述した通り「ドル高・円&ユーロ売り」の展開が継続しよう。
上値ポイントは、USD/JPYが今年高安の76.40%123.59レベル。123.80上にはストップ、124.00には厚いオファーの観測あり。
一方、EUR/USDのそれは、4月下旬のサポートポイント1.0650レベル。1.0700にはビッドの観測あり。
ただ、下記の比較チャートのかい離が示す通り、現下のマーケット状況は「金融緩和VS低迷するファンダメンタルズ」という様相(歪な様相)を呈している。
後者の点(低迷するファンダメンタルズ)で気になるのはやはり中国経済の動向だろう。8日に発表された中国の10月貿易統計で輸入がマイナス18.8%(前年比)に落ち込む等、内需縮小傾向は一段と深刻化していることが判明。今週10&11日にも同国の重要指標の発表が控えており、警戒感から資源関連アセットが株高トレンドに水を差す可能性は否定できない。米利上げ観測の再台頭や商品市況の状況を鑑みるに、資源国通貨は対ドルで上値の重い展開を想定しておきたい。
【株式と商品市況のパフォーマンス比較チャート】青:MSCI World Index 赤:CRB指数
出所:Thomson Reuters / MSCI