【ショートコメント】 -短期的なドル相場反落リスクに要注意
本日も米指標データが良好な内容となり、それに伴う9月利上げ観測の台頭を受けて尚、米国株式市場が上値トライとなればUSD/JPYは125円台への再上昇が最大のテーマとなろう。
だが、シカゴIMM市場で高水準で積み上がっている投機筋のドルロング、年内1回の利上げをマーケットが完全に織り込んできた状況を考えるならば、株高のみではさらなるドル高トレンドを形勢することはできない。それを形勢するためには株高と同時に利上げペースの加速期待が必須条件となるからだ。しかし後者の点に関しては、1回の利上げした後は相当緩慢なペースでの利上げがメインシナリオとなっている。今日と明日の米指標データが総じて強い内容となれば、1回の利上げが9月に実施されるとマーケットで織り込まれよう。その後は上記の利上げペースに焦点がシフトするだろうが、緩慢な利上げペースという観測が後退しない限り、これまで利上げに対する期待先行で進行してきたドル買い圧力が急速に後退する可能性があろう。その場合、短期的なドルロング調整地合いを想定したい(中長期的には株高維持が緩やかな米金利とドル相場の上昇をサポートすると想定)。
また、米国外のリスク要因が米株の反落を誘発する展開も常に警戒しておきたい。米国マーケットが「株安・金利低下」となれば、7月後半同様、ドルロングを調整する動きが、ショートポジションが積み上がっている通貨(円、ユーロ、資源国通貨)に対して加速しよう。
※本日は筆者の都合により、ショートコメント形式となります。