マイクロソフト株 (NASDAQ:) が年初から19%上昇し、ITセクター全体をアウトパフォームしている。同時期、セクター全体の伸び率は12%に満たない。
この強い動きは最近に始まったことではない。これまでの12カ月で同社株は40%近く上昇。IT産業株の動きを反映する「テクノロジー・セレクト・セクター・SPDR」(NYSE:)ETF指数の上昇率はこの間29%に満たなかった。
さらに、この5年間の動きをみるとマイクロソフト株は220%上昇。この間のITセクター全体の上昇率である132%を大幅に凌駕している。
マイクロソフトの成功の核心は、急速に変化するテクノロジー産業の動きに適応する能力にある。同社のクラウドサービスであるAzure部門やOffice 365の堅調な伸び、また卓越したハイブリッドクラウドとAIへの投資、更に拡大するコンピューター市場などが追い風になっている。
一方で、Google(NASDAQ:)が手強い競争相手となっている。アンドロイドOSや低価格のクロームブックでマーケットシェアを獲得。また教育分野のテクノロジーセグメントを手堅く握っている。
しかしマイクロソフトは変わりゆく環境への適応の仕方を知っており、競争にも立ち向かっている。例えば肝心な市場におけるグーグルへの対抗策として、マイクロソフトはフリップグリッド(Flipgrid)を買収した。学生がクラスメイトと学習トピックに関するビデオを記録・共有できるアプリを開発するスタートアップだ。
マイクロソフト株は6月6日に高値をつけて以来、ほぼ横ばいとなっている。だが初心者には蛇行に見えるこの動きは実は利確を兼ねた値固めであり、強いラリーの後におこる強気の「ブル・フラッグ型」だ。5月29日の97.23ドルから6月7日につけた102.65ドルまで一週間で5%という上昇後、まず利確が起こった。これが下方向にバイアスがかかった動きになった。上方へのブレークアウトがあれば、積極的な買い手が引き続き買いあがっていくことが予想される。さらに初期から買っていた強気派たちも更なる上昇に参加してくるだろう。
目標値: $106 ($101.50のブレークアウトから5ドル上)
警告: ブレークアウトは0.37%しか伸びず、1%に満たなかった。よって上昇トラップの可能性もある。
トレード戦略 – ロングポジション
保守的なトレーダーは上昇トレンドが確認されてから買おう。
一般的なトレーダーはパターン上抜け後、二度終値をつけてから買おう。
アグレッシブなトレーダーは即座に買い、101ドルにストップロス注文を置こう。
ポジションサイズ管理
リスク選好レベルにかかわらず、リスク・リターンの割合が1:3になるようにしよう。
トレード例:
- エントリー: $102.00
- ストップロス: $101
- 目標値: $106
- その際のリターン: $4.00分
- リスク・リワード割合: 1:4