今週の注目はテクノロジー大企業の決算発表である。
インフレの加速や米中間の貿易戦争の中、テクノロジー大企業の決算は今後の市場の方向性を示す可能性がある。
第3四半期の決算の業績は現在のところ、まちまちである。インフレ圧力は、資本財セクターの一部の大企業の純利益に影響し始めている。
この不確実性や懸念の中で、投資家はテクノロジー大企業が依然として業績の成長を遂げられるのかに注目している。
今週はたくさんの決算発表が控えているが、以下の3社がもっとも注目すべき決算発表だ。
1. マイクロソフト
マイクロソフト(Microsoft) (NASDAQ:MSFT)の決算に投資家の期待が集まっている。2018年度第1四半期決算が10月24日(水)の市場終了後に予定されている。
最高値から押し下げられ苦戦していたマイクロソフトであるが、この決算によって下落となることは考えづらい。金曜日は109ドルより下で終値を迎えた。10月初旬につけた116ドル近くから、数週間で6%下落している。
Officeはサブスクリプション方式になり、収益の大きな要因になっている。第4四半期では、クラウドコンピューティングのAzureからの収益は89%増加し、ウェブベースのビジネス向けOffice 365は38%増加した。
マイクロソフトの第1四半期の決算は、273億5000万ドルから280億500万ドルの売上であると予想している。また、マイクロソフトは売上原価は96億ドル、営業費用は92億5000ドルだと予想している。アナリストの予想は、279億ドルの売上でEPSは0.96ドルと見ている。
2. Alphabet(グーグル)
Googleの親会社であるAlphabet (NASDAQ:GOOGL)の第3四半期決算が今月25日に控えている。Alphabetの買い機会を伺っている投資家にとっては、注目の決算だ。
Alphabetは52週間の高値である1291ドルから14%以上下落し、金曜日に1105ドルで終値を迎えた。不安定な金融市場の影響を受け他の優良企業が下落する中、Alphabetも引きづられていた。
Alphabetは、広告収入で増益になると予想されている。しかし、一方で投資家はユーザープライバシーに関する規制が強化される中で、その規制を満たすためにどれほどの費用が負担になっているか注目する必要があるだろう。
2018年第3四半期のアナリストの予想は、前年比23%高の340億4000万ドルの売上であり、EPSは前年比9%増の10.45ドルだ。
3.アマゾン
アマゾン(Amazon.com) (NASDAQ:AMZN)の第3四半期の決算は10月25日の市場終了後に予定されている。時価総額世界2位であるアマゾンは、強い収益面の勢いから予想を上回る結果になると予想されている。
金曜日は1764ドルで終値を迎えた。過去12ヶ月で、S&P 500が7.48%の上昇であるのに対し、アマゾンは80%の上昇だ。
第2四半期では、売上が前年比39%増加し、EPSは12倍になった。クラウドコンピューティング、広告、その他関連事業で引き続き売上を伸ばし続けている。
アマゾンの第3四半期は540億ドルから575億ドルの売上中、営業利益は24億ドルになると予想している。一方、ウォールストリートのアナリストは、571億ドルの売上で、EPSは3.11ドルになると予想している。
今回のアマゾンの決算で、何かしら弱い数字やネガティブサプライズがあれば、理想的な買い機会になるだろう。アマゾンは成長領域に多大に投資しており、これからも成長し続けると考えられる。