ヘキソ(NYSE:HEXO)(TSX:HEXO)は17日、2020年第1四半期(8-10月期)決算を報告し、同日の同社の株価は約3%安の2.17米ドル(2.85カナダドル)となった。
第1四半期決算では、4740万米ドル(6240万カナダドル)の赤字であった。また、同社の決算を受け、エフィリア(NYSE:APHA)(TSX:APHA)やオーロラ・カナビス(TSX:ACB)(NYSE:ACB)も下落した。
前年同期は972万米ドル(1280万カナダドル)、前期は4306万米ドル(5670万米ドル)の赤字である。
今回の決算報告では、売上高や成長戦略、コストカットなど、様々な点で失望を生んだ。
売上高は前期の1169万米ドル(1540万カナダドル)に対して、1101万米ドル(1450万カナダドル)となった。大麻の販売量は増加したものの、単価が下がっていることが要因として挙げられる。
今回の決算報告では、米国市場への参入は言及されなかった。
また、コストカットの取り組みについては、好感されなかった。コストカットの一部は人員削減によってもたらされていた。
さらに、コストカットにも関わらず、営業費用は依然として売上高を2倍以上上回っている。
RBCグループのアナリストレポートでは、2020年内のEBITDAの黒字化は不透明であると結論付けられた。
ヘキソは「大麻合法化2.0」と言われる大麻入りプロダクトの販売によって、現状の巻き返しを図る見込みである。しかし、キャノピー・グロース(NYSE:CGC)(TSX:WEED)などの競合に対して、遅れを取っている。
ミシガン州での大麻合法化
米国における連邦レベルの大麻合法化は、大麻産業のゲームチェンジャーとして考えられている。
その影響を知るためには、ミシガン州の統計が手がかりとなるだろう。先週、ミシガン州では大麻合法後初となる、大麻売上高が公表された。
デトロイト・フリー・プレスによると、1日から8日にかけてミシガン州における合法的な大麻売上高は、160万ドル(210万カナダドル)となっていた。
今回の統計は5つの小売店を基に推計され、その内3店舗では娯楽用大麻の売り切れなどが見受けられた。
ミシガン州当局の予想では、年間売上高が9億4900万米ドル(13億カナダドル)となっており、1億5190万米ドル(2億カナダドル)の税収が見込まれる。ミシガン州の人口は1000万人弱であり、米国では10番目に人口の多い州である。
カナダの大学では、大麻育成コースを提供
約1年前、カナダはG7で初めて全面的に大麻を合法化した。現在では、カナダ有数の大学が大麻栽培コースを開設しようとしている。
カナダ国内における大麻産業の拡大を受け、モントリオールのマギル大学は今月初め、大麻栽培コースの開設を表明した。同コースは、生物学や農学、環境科学の学士に対して提供される。同コースで学ぶためには、犯罪歴チェックに合格し、政府当局から保全許可を取得する必要がある。また、1年間で24000万カナダドル(18220万米ドル)の学費が必要となる。
マギル大学農学部及び環境科学部の学部長であるAnja Geitmann氏は、過去1年間に渡って大麻業界から度々連絡を受けたとのこと。大麻業界は植物化学に長けた人材の雇用に必死なのだ。大麻栽培コースでは、大麻栽培に特化した人材の育成が行われる。
オンタリオ州のゲルフ大学もまた、大麻栽培コースを開設しておりトレンドとなりつつあるようだ。