新型コロナウイルスが流行する中、一部の米企業は今週、2020年第1四半期決算を報告する。
新型ウイルス流行によって実施されたロックダウンの解除などが議論にあがっており、今後の景気回復への期待感が高まっている。
米政府が経済活動の再開に向けた指針を発表した後、S&P500は2週続伸となった。同指数は3月23日の安値から、約31%高となっている。
このような状況下において、決算報告は米企業の将来的な見通しを示すものとして注目されている。
以下が今週注目の3銘柄である。
1.ネットフリックス
ストリーミング大手のネットフリックス (NASDAQ:NFLX)は21日の大引け後に第1四半期(1-3月期)決算を報告する。予想では、売上高が57.4億ドル、EPSが1.67ドルとなっている。
新型ウイルスによって市場全体が下落する中、同株はアウトパフォームしている。
17日時点でS&P500が年初来11%安であるのに対し、同株は31%高となっている。しかし、2019年の同社の業績は悲惨なものであり、テクノロジーセクターにおいてアンダーパフォームしていた。
第1四半期決算では、同社がストリーミングサービスとして圧倒的な地位を築いているか否かが焦点となる。
2.コカ・コーラ
世界最大の清涼飲料メーカーのコカ・コーラ (NYSE:KO)は、21日の寄り付き前に第1四半期(1-3月期)決算を報告する。予想では、売上高が83億7000万ドル、EPSは0.44ドルとなっている。
糖分の多い清涼飲料が消費者から避けられる中、コーク・プラス・コーヒーやコーク・ゼロシュガーなどの新製品が昨年の業績を底上げした。
しかし、新型ウイルスの影響で世界中の飲食店は休業を強いられており、同社の清涼飲料水への需要は落ち込むだろう。17日の終値は48.06ドルとなっており、年初来で13%安となっている。
3.インテル
半導体大手のインテル (NASDAQ:INTC)は23日の大引け後、第1四半期(1-3月期)決算を報告する。予想では、売上高が186.3億ドル、EPSが1.28ドルとなっている。
新型ウイルス流行前、同社はデータセンター用の半導体需要から大きく恩恵を受けていた。その一方で、同社は新型の半導体の生産拡大に苦戦していた。そのため、2019年は売上高が2%増となったものの、純利益は変化なかった。
新型ウイルスが流行する中、同社が今後の半導体需要をどう見ているかについて注目が集まっている。特に2020年の業績見通しには目が離せない。
17日の同株は、3月中旬の安値である42.86ドルから約40%高の60.36ドルとなった。