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今週の見通し: 投資家心理がリスク・オン・センチメントとリスク回避の間で揺れ動く可能性があることから、株式市場のボラティリティーは高い状況が続くと予想

発行済 2021-12-06 10:57
更新済 2020-09-02 15:05

・リフレ・トレードを反映したポートフォリオの再構築に投資家が移ると期待

・米国の小型株には割安感がありNASDAQ 100はベア・パターンが完成した模様

・リスク性資産に対しては引き続き高位なボラティリティに注意

先週、米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派に転じたことで、テーパリングのペースが加速し、利上げが投資家の予想よりも早期に実施される可能性が示唆されたことから、足元の市場においては、バリュー株がグロース株をアウトパフォームすると予想されている。FRBのパウエル議長は、インフレに関するコメントで使用していた「一過性」という言葉は撤廃すべきだと発言し、市場に更なるリスクに対する不安を与えた。


パウエル議長は、パンデミック後の世界的なサプライ・チェーンの停滞が解消すれば、インフレは緩和されると予想していた。それは経済理論的には合理的な仮定だったかもしれないが、現在のサプライ・チェーンにおける物流事情を考えると間違いだった。パウエル議長は、在庫不足がこれほど長期に継続するとは予想できていなかったのだ。

リスク性資産や経済全体にさらなる圧力をかけているのが、コロナの新種であるオミクロン株の出現で、これが株式市場に大きな変動性を今後も引き起こす可能性がある。

実際には、コロナ禍によるパンデミックで世界経済が停止した2020年3月を底に、グロース株とバリュー株の間でパフォーマンスにおける乖離が続いている。リフレ・トレードの意味は、グロース株からバリュー株へと投資資金が急速に移行することである。

グロース株の多くがハイテク企業株式のことを指し、このような企業は一般的に配当を行わず、より高リスクの投資対象となる傾向がある。グロース企業は、手元資金を配当ではなく製品ラインアップの開発に再投資して、競争に打ち勝つことを目指すからである。このため、株価が急激に上昇することがあり、これらの株式は通常、高いマルチプルで取引される。

バリュー株は、経済的な健全性に支えられている。{{40668|金融}、エネルギー産業素材などのセクターは、経済成長の加速によりアウトパフォームする傾向がある。パンデミックによるロックダウンが解除されたときのように、グロース株が先行して上昇した後は、バリュー株が今度は堅調なパフォーマンスを創出する可能性が高い。

パウエル議長が先週火曜日に行った上院での声明を受けて、投資家はFRBが利上げを早ければ2022年前半に行う可能性があるといることを印象づけた。金利の上昇は、融資を中核業務とする銀行に利益をもたらす。融資金利の上昇で、銀行は借り手への貸付から高い利益を得られるからだ。もちろん、投資家はこれをよく理解しており、ポートフォリオの中で銀行のポジションを高めるだろう。

しかし、興味深いことに、テクノロジー株から景気敏感性の高いセクターへの明らかな投資資金の移行はみられていない。先週金曜日に、金融セクターは1.63%下落した一方で、テクノロジー株の下落はそれよりも0.03%大きいだけであった。

さらに、週ベースでみると、テクノロジー株は0.5%下落し、その派生セクターである通信サービスは3.21%下落、金融セクターは同期間に5.28%の下落を記録した。

しかし、これらのセクターの各下げ幅を注意深くみると、目に見える違いがある。テクノロジー・セクターは、3つのセクターの中で最も優れたパフォーマンスを出し続けていて、下落幅は3.61%に留まっている。2番目に成績が良かったのは金融で、3週続落し5.28%の下落となった。通信サービスは4週続落で8.57%の下落となり、この時期では3セクターの中で最もアンダーパフォームした。

もちろん、リフレの以外にももう一つのテーマがある:オミクロン株である。コロナウイルスの感染第一波のときには、外出規制にも後押しされ、テクノロジー株が市場の寵児となった。投資家はグロース株とバリュー株の間を資金を行き来してヘッジを行ったかもしれないが、実際にはいずれのポジションもあまり売却していないのではないだろうか。

このことは、Russell 2000が景気循環株中心に構成されているにも関わらず、他の株式指数を大きくアンダーパフォームしている理由を説明するのに役立つ。同指数は先週金曜日に2.54%下落し、これはNASDAQ 100の1.74%の下落よりも大幅な下落である。超大型株のダウ平均株価は0.17%の下落に留まり、より広範な銘柄で構成されているS&P 500種指数は0.84%の下落である。

このようなRussell 2000のアンダーパフォームは週単位でも継続しており、NASDAQの下落が1.74%に留まっている一方で、同指数は3.86%の下落となり、ダウ平均株価の-0.94%やSPXの-1.22%の下落よりもさらに大きい。最後に、同指数は4週続落となり、11.40%も値下がりしている。

他に4週連続で下落したのはダウ工業株30種平均だけであるが、下落幅は-4.82%で、Russell 2000指数の半分以下だった。

オミクロン株の感染被害がデルタ株よりも軽度であることが判明すれば、低迷中のラッセル2000株に投資家が注目する可能性はある。また、NASDAQ100も底を打ったかもしれない。

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