どのような市場環境でも安定した収入を得ることができる配当金ETF

多くの投資家にとって、配当株は、市場環境に左右されない安全なパッシブ収入を生み出す魅力的な選択肢である。マクロ経済の不確実性が世界の金融市場を動揺させる中、そのような銘柄はより魅力的になっている。

配当は、企業の利益を株主に分配することを意味する。配当利回りは、現在の株価に対して支払われる配当金の年額を示す割合である。

最近の調査によると、1960年から2021年の間、S&P 500 Indexの配当利回りの中央値は2.90%であったことが示されている。

熟練した投資家は、配当が長期的な富の蓄積に役立つことを理解している。アメリカの実業界の大物で慈善家のジョン・ロックフェラーは、1920年代に次のように言っている。

「私の唯一の喜びは何か知っているだろうか？配当金が入るのをみることだ。」

配当株の例

InvestingPro provides a variety of lists of dividend-paying stocks that have increased their payouts in recent years (examples here and here). Many of these names could be appropriate for long-term portfolios.

InvestingProでは、近年増配している配当株のリストを各種提供している。（例１と例２）。これらの銘柄の多くは、長期的なポートフォリオに適していると思われる。

大型株では、ハイテク大手のApple (NASDAQ:AAPL) やMicrosoft (NASDAQ:MSFT)、フィンテック大手のVisa (NYSE:V) やMastercard (NYSE:MA)、Bank of America (NYSE:BAC)、バイオ製薬の AbbVie (NYSE:ABBV)なども配当貴族と呼ばれる存在である。

割安な配当銘柄をお探しの方は、InvestingProの関連フィルタリングにより、娯楽車メーカーのThor Industries (NYSE:THO)、 投資銀行の Evercore (NYSE:EVR)をご紹介しよう。コンピュータ・ハードウェアと画像処理の大手HP (NYSE:HPQ)、 半導体企業のSkyworks Solutions (NASDAQ:SWKS)、Citigroup (NYSE:C)そして家庭・セキュリティ製品会社のFortune Brands Home & Security (NYSE:FBHS)などをみてみるとよいだろう。

市場は通常、高成長配当株に高い価値を見出す。さらに研究すべきいくつかの銘柄は、世界的なバイオ医薬の重鎮 Pfizer (NYSE:PFE)、 ミッド・ストリーム・エネルギー・サービス・プロバイダーのONEOK (NYSE:OKE) 製材および処理木材製品メーカーのUFP Industries (NASDAQ:UFPI)、個人向け輸送ソリューションのLithia Motors (NYSE:LAD)、チップメーカーのNVIDIA (NASDAQ:NVDA)、物流サービス事業の Matson (NYSE:MATX)などが挙げられる。

最後に、アナリストの目標株価を考慮する投資家は、現在の価格水準から大幅に上昇する可能性があるいくつかの配当銘柄に注目するとよいだろう。例えば、住宅メーカーのDR Horton (NYSE:DHI)、アイルランドに拠点を置く店頭薬のジェネリック医薬品プロバイダーのPerrigo Company (NYSE:PRGO)、Brunswick (NYSE:BC)などである。 また、Qualcomm (NASDAQ:QCOM)、 NVIDIA、スイスの Logitech International (NASDAQ:LOGI)などのハイテク企業も含まれている。

当然のことながら、個々のポートフォリオの目的に最も適した銘柄を選ぶには、詳細なデュー・デリジェンスが必要である。個人投資家の皆様は、配当込みの銘柄に幅広く投資できる上場投資信託（ETF） への投資も検討されてはいかがだろうか。ここでは、そのようなETFを紹介しよう。

iShares Select Dividend ETF

• 現在価格：129.21ドル

• 52週間のレンジ：111.53ドル～130.03ドル

• 配当利回り：2.91%

• 経費率：年率0.38%

iShares Select Dividend ETF (NASDAQ:DVY) は、少なくとも過去5年間配当金を支払った履歴のあるおよそ100社の米国企業にアクセスすることができる。これらの銘柄は、幅広い時価総額ユニバースから配当利回りに基づいて選択されている。

DVY Weekly Chart

2003年11月に取引を開始したこのETFは、 Dow Jones Select Dividend Indexのリターンに連動している。組入上位10銘柄で純資産額223億ドルの約5分の1を占めている。

セクター別では、公益事業（27.2%）、金融（20.5%）、生活必需品（10.3%）、素材（8.3%）、エネルギー（8%）などとなっている。

主な保有銘柄は、Altria (NYSE:MO)、 ONEOK、独立系精製会社 Valero Energy (NYSE:VLO)、International Business Machines (NYSE:IBM)や Philip Morris International (NYSE:PM)などである。

DVYは過去12ヶ月で9.6%、1月以降は5.3%のリターンを記録している。3月30日に52週目の高値をつけた。このETFは現在、トレーリング利益の13倍、簿価の2.05倍で取引されている。このETFの分散に魅力を感じ、収入を求める人はさらにデュー・デリジェンスを行うと良いだろう。