どのような資産にも成功の機会はある:
あるいは、このケースのように悪い時期もある。先週、貴金属が大勝利をおさめたが、一定の注目すべきねじれが生じた。工業用貴金属-パラジウム、銀、プラチナ-は、WTIと同様、金よりも上昇した。このことは、この動きが、量的緩和に対する信頼感の高まりよりも、世界経済に対する新たな楽観論と関係していることを示している。ではなぜ、銅が出遅れているのか?おそらくそれは、単に変動が少ないことによるものか(年初来の標準偏差が、銀では16.0%であるのに対し、6.4%)、あるいは、中国の成長の鈍化が持続していることによるものとみられる(下記参照)。それでもなお、先週のUSDの全面安を考えれば、金のパフォーマンスは、期待外れであったと言わざるを得ない。不測の災難が発生したことから、金は引き続き下落傾向にあると考えざるを得ない。
本日の(そしておそらく今週の)最も重要な指標は既に発表されている。それは、中国の第2四半期のGDPである。同数値は、第1四半期の前年比+7.7%に対して、+7.5%というコンセンサス予想と完全に合致した。それは、景気の鈍化を裏付けている。しかし、最近、財務相が、6.5%または7.0%の成長は問題にならないと発言したことで、一定の安心感が広がった可能性がある。なぜなら、たとえそれよりも悪かったとしても、必ずしも政府が成長を押し上げるための何らかの措置を取ったとは限らないからである。その上、鉱工業生産指数、固定資産投資、6月の小売売上高が同時に発表され、それらも概ね目標通りであり、鈍化を裏付けた。一方、小売売上高は加速しており、政府が、景気が国内需要により依存するよう経済を再構築することに一定の成功を収めていることを示している。とはいうものの、企業の景況指数と起業家信頼感指数はいずれも下落し、実業家が神経質になりつつあることを示唆している。銀行間レートにおける最近の急上昇と、融資を得ることの難しさが、企業のセンチメントに影響し始めているということに疑いの余地はない。特に金融システムにおける問題から、中国の鈍化がもうしばらく続く可能性は高いとみられる。私の見方では、これは、AUDの弱含みと、ベースメタル価格の伸び悩みを示唆していると考えられる。
今週のもう一つの主なイベントは、水曜日と木曜日に行われるFRBのバーナンキ議長による米国議会の金融委員会での証言であろう。その中で彼は、もう何度目かわからないほど自分自身に繰り返してきたとおり、再び市場を乱高下状態に追いやる機会を得ることになるだろう。彼の口から何か新しいことが話されるとは思えない。唯一の問題は、市場が彼の発言に対してどのように反応するかということである。先週の措置から、投資家はついにメッセージを得たとみられることから、変動はそれほど大きくないと考えられるが、それも定かではない。本日、欧州から主な指標の発表はない。ECBのアスムセン総裁が演説を行うだろう。「長期間にわたって」金利を低い水準に据え置くというECBの公約は12か月超に拡大されるという彼の発言によって先週、EUR/USDは今年の最安値を付けた。ECBは、ジャーナリストに送られたeメールの中で、即座に彼の発言を緩和した。彼が同じ過ちを犯す可能性は低いため、彼が特に何かを明らかにするとは思えない。米国でのイベントは閑散としているが、注目する価値はある。7月のニューヨーク州製造業指数が、6月の7.84から5.0へと若干の低下を示したと予想される。一方、小売売上高は、前月比で5月の+0.6%から6月には+0.8%への上昇が予想される。小売売上高「コントロール群」(自動車ディーラー、建築資材、ガソリンスタンドを除く)は、前月比+0.3%と、前月と同様の伸びを示すとみられる。小売売上高が引き続き上昇すれば、米国経済が消費に依存していることを考えれば、それはおそらくUSDにとってプラスとなるだろう。
상품
EUR/USD
• EUR/USDは、金曜日以来変わらない水準にとどまっており、見通しは引き続き上昇傾向である。レジスタンス水準は、1.3200、1.3290に、サポートは1.3014と1.2890に見出される。
USD/JPY
• USD/JPYは、若干上げて終わった。見通しは引き続き上昇傾向である。レジスタンス水準は、99.80-100.00領域前後と100.70に、サポートは98.60と97.00に見出される。
EUR/GBP
• EUR/GBPは若干上げて終わった。同ペアに対する見通しは、強力な右肩上がりのトレンドライン・サポートによって裏付けられているとおり、引き続き上昇傾向である。ストキャスティックは、買われ過ぎの領域にあるため、このトレンドラインを突破すれば、即座に下落する可能性がある。レジスタンスは、0.8690水準にあり、その後0.8790に現れるだろう。サポートは、0.8610にあり、その後0.8590に現れるだろう。
金
• 金は、ミドル・ボリンジャーバンド(4時間)から反騰した後、引き続き上昇した。金は、依然として強気なモメンタムにあり、1300水準が試される可能性は非常に高いと考えられる。この水準を突破すれば、金がさらに急騰する可能性がある。しかし、ストキャスティックが、買われ過ぎの水準にあるため、この水準が突破されなければ、本日、下方への調整が入る可能性はある。レジスタンス水準は、1300.00に見出され、これを突破すれば、1343まで推移するだろう。サポートは1260.00に、その後1226.50に見出される。
原油
• WTIは、ミドル・ボリンジャーバンドである104.50のサポートから反発した後、上昇した。強力な右肩上がりのトレンドライン・サポートを維持しているため、さらなる上方への動きが予想される。レジスタンス水準は、107.40に見出され、これを突破すれば、108.30まで推移するだろう。サポートは103.40に、その後は101.70に見出される。
通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者
マーケット概要