金曜日、米国の利回りが上昇したため、USDはほぼ前日にわたって回復し、大半の通貨に対して若干上げて閉じた。金曜日には、10年物米国債の利回りが6bp上昇し、本日も上昇し続け、月曜日のアジア取引時間の前場で3bp上昇した。
金曜日の経済ニュースはまちまちで、8月のミシガン大学消費者信頼感指数は、85.1から80.0へと下落した。この数値は、4ヵ月ぶりの低水準で、エコノミストによって予想されていた85.5の予想数値をかなり下回るものである。しかし、この指数は、ガソリン価格にかなり影響され、同価格が8月の調査がなされて以来再び下落しているため、市場は、この数値からそれほど強い影響を受けることはなかった。一方、7月の住宅着工件数は、前月比+5.9%と年換算で89万6千件に達し、将来の住宅建築に対する建築許可件数は、2.7%急増し、94万3千件に達した。住宅着工件数の増加は、木曜日の全米住宅建築業協会(NAHB)指数によるメッセージを裏付けるものであり、建築業界が引き続き堅調で、高金利にも拘わらず、今年の経済成長に貢献するであろうことを示唆している。この現象は、FRBによる量的緩和の「縮小」の可能性を高めるものである。
今週の数値は、日本の数値でスタートし、若干期待外れの結果となった。同国の貿易赤字は、6月の5990億円から、7月には9440億円(半年)に達し、予想よりも拡大した。これは、輸入の急増が、輸出の伸びを上回ったためである。このニュースは当初、USD/JPYの上昇を招いたが、同ペアは後に再び下落した。
本日は、主要な指標の発表が予定されていないため、市場は閑散とする可能性が高い。スペインは10年物国債の入札を実施する。今週の焦点は、水曜日のFOMCによる7月の会議の議事録の発表であろう。木曜日には、中国とユーロ圏のPMI速報値が、また金曜日にはドイツおよび英国のGDPデータが発表される。
マーケット
EUR/USD
• EUR/USDは、金曜日の取引時間中、20期間移動平均でサポートを見出した後、下落した。現在、同ペアは、1.3300(S1)と1.3400(R1)の心理的水準の間で取り引きされている。1.3400(R1)水準の明らかな突破は、長期的(日足チャート)な取引レンジの脱出を示唆し、レジスタンス領域の上昇に向けた強気な流れの引き金となるだろう。その上、20期間移動平均が、200期間移動平均を上回っているため、短期的な高値更新シナリオが優勢である。
• サポート:サポートは、1.3300(S1)で見出され、1.3231(S2)と1.3132(S3)がこれに続くだろう。
• レジスタンス:4時間チャート上に認められる主なレジスタンス水準は、前週の高値である1.3400(R1)である。次のレジスタンスは、日足チャート上で、1.3517(R2)、1.3706(R3)に見出される。
USD/JPY
• USD/JPYは、金曜日の取引時間中横ばいとなり、青色のチャネルの下落トレンドに留まった。この弱気な趨勢が、強気な趨勢を上回り、その趨勢を拡大するようであれば、同ペアは心理的水準である97.00(S1)を下回り、95.77(S2)水準に、さらには、長期的なヘッド・アンド・ショルダーズ・ネックラインに存在する重要な95領域に向けて推移するだろう。
• サポート:サポートは、心理的水準である97.00(S1)、95.77(S2)、93.77(S3)に存在する。
• レジスタンス:レジスタンス水準は、98.56(R1)に存在し、心理的に切りの良い数字である100.00(R2)と100.84(R3)がこれに続くだろう。
GBP/USD
• GBP/USDは、金曜日の取引時間中、わずかな動きで横ばいとなり、1.5569(S1)を上回る水準に留まった。同ペアは、現在、1.5674(R1)を下回る水準で取り引きされており、この水準を突破すれば、同ペアは、6月の高値である1.5752(R2)へと向かうだろう。その上、同ペアは、依然として20期間移動平均と200期間移動平均のいずれをも上回っているため、強気な趨勢を示唆している。長期的(日足チャート)には、1.4811と1.5597の間の取引レンジ内で横ばい推移となっている。
• サポート:サポート水準は、1.5569(S1)(従来のレジスタンス)、1.5431(S2)、1.5200(S3)に存在する。
• レジスタンス:レジスタンスは、1.5674(R1)に認められ、1.5752(R2)と1.5840(R3)がこれに続くだろう(日足チャート)。
金
• 金は、金曜日のセッション中、上昇し、現在1376.73(S1)水準近くで推移している。日々の終値がこの水準を上回れば、明らかな上方突破が形成され、強気な流れは、6月の高値である1422.09(R1)に直面することとなるだろう。その上、20期間移動平均が引き続き200期間移動平均を上回っていることから、金に対する強気な兆候が伺える。長期的(日足チャート)には、20日移動平均が引き続き200日移動平均を下回っているため、長期的な下落トレンドの調整局面にあると考えられる。
• サポート:サポート水準は、1376.73(S1)に存在し、1347.27(S2)と1320.78(S3)がこれに続くだろう。
• レジスタンス:レジスタンスは、1422.09(R1)に認められ、1485.18(R2)と1540.36(R3)(日足チャート)がこれに続くだろう。
原油
• WTIは、金曜日の取引時間中、横ばいとなり、依然として、107.53(R1)のレジスタンス水準を試している。買い手が、この水準を明らかに突破すれば、短期的な取引レンジの上限でもある108.85(R2)水準に直面することになるだろう。従来のコメントで述べているとおり、我々は、次の方向性のある動きを示唆する明らかな兆候を得るためには、この取引レンジの外側で閉じることを待つべきだろう。
• サポート:サポート水準は、心理的水準である105.00(S1)水準と、102.62(S2)、100.80(S3)に存在する。
• レジスタンス:レジスタンス水準は、107.53(R1)と最近の高値である108.85(R2)に存在する。次のレジスタンス水準は、週足チャートの114.43(R3)に認められる。
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