政府は公共事業や、国の政治のために「国債」を発行し続けています。
「国債」とは、国の借金ですが日本は借金がどんどん増え続けているというのは聞いたことがあるでしょうか?
普通私たちが借金をしたときには、どんどん借金をすることなんて基本的にはできないですよね?
でもなぜ、日本政府は借金が増えているとわかっているのにさらに国債を発行するのか?
そこで今回は、「国債」について深掘りしていきたいと思います。
それでは今日もお付き合い下さい。
国債とは?国の借金だけど。。。
国債とは、簡単に言えば「国の借金」です。
これは知っている人が多いかもしれませんが、では誰から借金していると思いますか?
この答えは、私たち国民から借金をしています。
直接国にお金を貸しているわけではないので、みんな実感がないのが当然ですが、あなたも銀行にお金を預けたりしますよね?
銀行はみんなから預かったお金を使って、投資をしています。
その中でも、お金の多くは国債を買うことに使われています。
あなたが金融機関にお金を預けることで、間接的に国にお金を貸しているということです。
また別の方法として、あなた自身も銀行や郵便局などで国債を買って、直接お金を貸すこともできます。
財政法
日本国は財政法という法律で、原則としては国が借金をしてはいけないことになっていました。
それは第二次世界大戦の時に、戦争の費用を賄うために国債が際限なく発行され続けて、敗戦したことによって国債は紙くず同然になってしまったためです。
こんなことがあったので、戦後の日本では国債の発行を禁止してきたんです。
「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない」
公債とは、国債のことです。
法律の言葉だとちょっとわかりにくいので解説を入れると、「国債や借金以外を財源にしなくてはならない」と書いてあるんです。
えっ??じゃぁ法律違反なのでは?と考えますよね。。。
でも財政難でお金がなくなってしまった日本政府は、1965年に新しい法律を作りました。
不況が続いていて税収が足りなくなってしまったためです。
国債を発行するための「財源特例法」と言う法律を「一時的に」作って2590億円の国債(特例公債)を発行しました。
これは戦後はじめての国債で、この年だけの特別な法律でした。
追加で国債を発行する日本政府
1年だけと言う事でしたが、次の年になると今度は財政法第4条の但し書きに基づく国債を発行しました。
「但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる」
この解釈は、道路とか橋などの形として残る公共事業のためなら、国会で認められれば国債を発行しても良いですよということです。
この但し書きによって発行される国債を、建設のために必要な国債と言う意味で「建設国債」と呼んでいます。
それでも足りなかった国債
建設国債という仕組みを使って借金を始めた日本国政府ですが、数年後にはそれでもお金が足りなくなってしまいました。
1975年には、第一次オイルショックによる不況がやってきて、国の税収が大きく減ってしまったためです。
そこで日本政府は、大きな赤字の財政体質になってしまいました。
その赤字を埋めるために、公共事業以外の目的の国債も発行しなくてはいけない状況になってしまったのです。
これが「赤字国債」です。
もしかしたら「赤字国債」という言葉を聞いたことがある人もいると思いますが、赤字の財政を立て直すために赤字国債を発行する特例の法律をつくりました。
特例の法律だったので「特例公債」と呼ぶこともあります。
もう歯止めが効かない日本
国債の額だけで考えてしまうと、発展途上国や小さな国の国債の金額が小さくなってしまうため、基本的には「GDP比」で各国の国債の量を比較するのが一般的です。
日本のGDP比における国債の発行料は、世界でダントツで1番です。
ちなみに、上位の他の国は発展途上国の国か、借金が返せなくなり財政が破綻してしまうデフォルトの危機と隣り合わせの国ばかりです。
ギリシャショックなんて聞いたことありますか?
ギリシャショックは簡単に言うと、ギリシャが借金をしすぎてもう返せなくなりましたという内容でした。
他にも、イタリアやポルトガルに関しては財政破綻の危機に直面しています。
しかしそんな国よりも、日本は大きな借金を抱えているということです。
消費者金融などでは「ご利用は計画的に」などと注意を呼びかけています。
しかし日本の借金は、一体誰が呼びかければ良いのでしょうか?
そして日本は、このままで良いのでしょうか?
まとめ
今回は、国債について話をしてきました。
「日本では借金をしちゃいけないよ」と決まっていたのにもかかわらず、特別な法律を作って今でもどんどん借金が膨らんでいってしまっている状況です。
この調子で借金が膨らんでいってしまうと、日本もいつかは財政破綻を起こしてしまうかもしれません。
別の言葉で言えば、日本円がいつ紙屑になってもおかしくないですよという話です。
超高齢社会で人口がどんでん減っているのに、借金がどんどん増える日本に未来はあるのでしょうか?
あなたも日本人として、しっかりと学ばなければいけない知識でした。
今日も、読んでいただきありがとうございました。