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ドル高継続もトレンド化には材料不足

発行済 2015-05-20 09:44
更新済 2023-07-09 19:32
【マーケットコメント】 -焦点はFOMC議事録と121円トライ

NY原油先物相場は5日続落。さらにECBサイドからは、4月下旬以降から続く欧州金利の急反発をけん制する発言が聞こえ始めてきたことで、独金利はひとまずリトレースメント38.20%レベル(=0.80%レベル)で反発トレンドが終了する可能性が高まってきた。ユーロ高を支えてきた独金利が再び下落トレンドへ転じれば、EUR/USDでの1.15トライの可能性は後退しよう。
ただ、それがドル高のトレンド化へとつながるかどうかはやはり米指標データ次第だろう。昨日は堅調な米住宅関連指標に反応しドル高が進行した。だが、ドル高がトレンド化するためには、米早期利上げのハードルとなっている低インフレ懸念を払しょくする必要がある。この懸念の払しょくに成功すれば、ドル高トレンド化へのムードが強まろう。逆に失敗した場合、EUR/USDはレンジ相場を形勢する展開が想定される。USD/JPYも上限が121.00レベルに切り上がるだけで、レンジ相場継続の可能性が意識されよう。

USD/JPYは19日、トライアングル上限だけでなくレンジの上限である120.50レベルをも上方ブレイク。テクニカル面ではドル高/円安再開シグナルが点灯。焦点はこのまま121円台へ再上昇するかどうかだが、本日その鍵を握るのは米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録となろう。
注視すべきは米国経済に対する認識だが、ドル高や原油安といったリスク要因を乗り越え、将来の景気回復に自信を示すようならUSD/JPYは121円再上昇の展開が想定される。
だが、4月のFOMC声明では景気判断を下方修正してきた。このためFOMCメンバー間での利上げ時期に関する見解も統一感に欠けている。1-3月期の景気低迷をもたらした特殊要因(=悪天候/ストライキ)以外、つまり上記のリスク要因が今後米経済の回復を阻害する可能性が高いと議論されていたことが確認されれば、直近の冴えない指標データも意識され、米早期利上げ期待が後退しよう。結果、再びドル売り圧力が強まることでUSD/JPYは121円トライに失敗する可能性があろう。

【テクニカル分析コメント】 -レンジブレイクのUSD/JPY、121.00突破か新たな上限として意識されるか
レジスタンス
121.50:厚いオファー、上にストップ
、レジスタンスポイント
121.20:3/20高値
121.00:厚いオファー、上にストップ、ボリンジャーバンド上限(σ2.5、MA21)
120.80:オファー

サポート   
120.00:サポートポイント
119.83:5/19安値
119.67:21日MA(青ライン)
119.50:ビッド

トライアングル上限だけでなく、レンジの上限である120.50レベルをも上方ブレイク。そしてRSIは60.00前後まで上昇している。テクニカル面でドル高再燃シグナルが点灯してきた以上、今後の焦点は、121円台への攻防シフトか121.00が新たなレンジの上限として意識されるか、となろう。

コメント執筆時点で120.74レベル(4/9及び5/19高値)を上方ブレイクしている点を鑑みるに、ドルロングで攻めたい。アンワインドの水準は121.00前後。要はボリンジャーバンド上限。さらなるドルロングは、121円台への再上昇を確認してからだろう。この場合、ストップを巻き込むことで上記のレジスタンスポイントまでの上昇を想定したい。
ただ、昨日の米株が金利の上昇と比較し小幅だった点は、米金利上昇と米株高の共存が難しいことを示唆している。どちらか一方が低下/下落し始めた場合、いつでもショート戦略へ転換できる準備だけはしておきたい。

日足チャート http://jp.investing.com/upload_images/testImg200010273.png

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