マーケットコメント
円相場は引き続き株式にらみの展開となろう。直近の欧米株安局面でも123円台を維持する状況を考えるならば、USD/JPYの焦点はアップサイドにあろう。具体的には、今年高安のリトレースメント76.40%(123.70)を突破し、124円台へ再上昇できるかどうか、この点が注目される。
ユーロ相場の動向にも要注意。特に注目すべきはEUR/GBPの動向だろう。本日はカーニー英中銀(BOE)総裁の講演と英雇用統計の発表が予定されている。ポルトガルで左派政党による連立政権が樹立され、週初の欧州市場はリスク回避となったものの、対ドルでのユーロ下落は限定的だった。米12月利上げとECBの緩和強化を織り込む兆しが見え始める中、上記の英国イベントで利上げ時期が不透明となれば、EUR/GBPでユーロ高圧力が強まろう。その影響が他のユーロ相場全体に波及する可能性があろう。
尚、他の注目材料としては、日本時間14時30分の中国指標データ(10月小売売上高・鉱工業生産)、22時15分のドラギECB総裁の講演内容を注視したい。