円相場のトレンドを見極める上で、直近最も注視すべきは四半期決算を迎える米株の動向だろう。目下、米株安要因として捉えられているドル高が再び再燃しているタイミングで冴えない決算内容が続けば、クロス円を中心に円高圧力が強まろう。
特にEUR/JPYの動向には要注意。資金枯渇問題で揺れるギリシャリスクに加え、テクニカル面でも3月18日以降、一目/基準線(チャート画像緑ライン)にレジストされる状況が継続中。昨日は節目の130円を再び下方ブレイクしており、このまま3月13日安値126.90を起点とした短期サポートラインをも割り込む展開となれば、円高のけん引役となる可能性がある(チャート画像参照)。
一方、米指標データでは新規失業保険申請件数が材料視される可能性が高い。労働市場の改善傾向が確認されれば、3月の雇用統計は悪天候による一時的な落ち込みであるとの認識が広がり、ドル相場全体をサポートしよう。ただ、現在のマーケット状況が「米株安/ドル高」であることを考えるならば、ドルストレートの中でもUSD/JPYは下値を模索する可能性がある。
尚、日本時間早朝に発表されたアルミ大手アルコアの1-3月決算で」は、売上高が市場予想以下となった。同社株価は時間外で下落している。
【テクニカル分析コメント】 -EUR/JPY、焦点はサポートラインの攻防
レジスタンス
130.50:オファー
130.35:4/8高値
130.25:一目/基準線(赤ライン)
130.00:レジスタンスポイント
129.66:21日MA(青ライン)
サポート
129.40:ビッド
129.20:ビッド
129.10:短期サポートライン☆
129.00:ビッド
目先の焦点は短期サポートラインでの攻防となろう。このライン前後ではビッドも断続的に並んでおり、ユーロ買い買いポイントとして捉えたい。
だが、3月18日以降、日足の一目/基準線にレジストされる状況は継続中。昨日は節目の130円及び21日MAを一気に下方ブレイクした。また、遅行線(黄色ライン)が26日前のローソク足以下の水準で推移し続け、且つRSIも売り買い分水嶺の50.00を下回る水準となっていることを鑑みるに、ロングを保有しても常にダウンサイドリスクを警戒しストップを付加しておくべきだろう。
短期サポートラインを下方ブレイクした場合はさらなるユーロ売りシグナルと想定し、4/1安値128.40レベルが次のサポートポイントとして浮上しよう。上の128.50には再びビッドが観測されている。
上値のポイントは、上記レジスタンスを参照されたい。