ECBとPBOCにより、筆者の10月円高ストーリーは完全に後退。ドル円は9月から続くレンジの上限(121.00)を完全に突破し、8月28日高値121.74レベルが視野に入っている。このまま122円台をトライするかどうかの鍵は、上述した株高の持続性にあろう。週明けの日経平均は序盤から1万9千円台へ上昇。FOMC前までは緩和マネー流入期待を背景に株高維持の公算が高いことから、122円トライはあり得るだろう。
一方、ユーロ円は133円が攻防分岐となろう。鍵を握るのはやはりドル円となろう。ECBによる
株式動向以外で注視すべきは、本日から4日間の日程で開催される中国の第18期中央委員会第5回全体会議(5中全会)。具体的な目標数値に関しては来年3月の全国人民代表大会(全人代)で盛り込まれる公算が高いが、習近平指導部が初めて立案する5カ年計画の内容に対する「期待」が株式動向を左右する可能性がある。
【テクニカル分析コメント】-ドル円、122円トライか新たなレンジの上限出現か
レジスタンス
122.00:レジスタンスポイント
121.95:8/24高値
121.84:89日MA
121.74:8/28高値
サポート
121.00:サポートポイント
120.75:一目/雲の上限
120.25:一目/雲の下限
119.77:一目/転換線(黄ライン)&基準線(青ライン)
9月から続いたレンジ(=119.00-121.00)を完全に上方ブレイクしたことで、次の焦点として122円トライが浮上。ただ、その前に8月28日高値121.74及び89日MA(赤ライン、今日現在121.84)を突破する必要がある。
これらレジスタンスポイントで上値がレジストされた場合は、新たな上限を121.80前後とした新たなレンジ相場が形勢される可能性があるため要注意。
一方、下値の焦点だが、目先は120円台の維持が注目される。ただ、緩和マネー流入期待を背景とした株式市場のもろさを考えるならば、118.50レベルまで下落は常に想定しておきたい。
日足チャート