皆さま、こんにちは。
フィスコリサーチレポーターの馬渕磨理子です。
『馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術』と題して、私が普段のトレードで使っている分析ツール「トレードステーション」について、その活用方法を、様々な投資情報も交えながらお話しする連載の第7回目です。
どうぞよろしくお願いします。
連載第7回は、デイトレーダーには欠かせない「板発注」機能や、意外と知られていない機能についてご説明します。
●瞬発力について
有名なデイトレーダーの方が、元々オンラインゲームの世界で名を馳せていた、という話を耳にしたことはないでしょうか。
ゲームでもトレードでも、瞬時に状況を把握して自分のスタンスを決めるという点で、2つの共通点は「瞬発力」なのだと私は思います。
瞬発力を発揮するには、悩んだりしている暇はなく、悩むメンタルをそぎ落とす事が必要になると思います。
そんな、瞬発力を発揮する際に、助けになる機能である「マトリックス」というツールがトレードステーションには備わっています。
今回は、マトリックスの魅力についてお伝えしたいと思います。
●スピード板発注を可能にした!マトリックスとは
秒単位の判断が必要なデイトレーダーが、別画面を確認する作業なくトレードできる、という事を可能にしたのが、マトリックスです。
マトリックスとは板情報画面です。
しかし、ただの板情報ではなく、今までにはない新しい板情報画面です。
市場に出ているすべての注文を確認できるフル板情報や、板からの発注を行える機能は、他の取引ツールでもよくある機能だと思います。
しかし、マトリックスには視覚的に出来高を確認できる「出来高バー」など、新しい機能があります。
「出来高バー」の活用方法については次に詳しくお話しします。
マトリックスは気配値を最短ワンクリックするだけで発注が出来る板機能で、注文の訂正や取消もスピーディにできるツールです。
自分で発注した注文やポジションも板上に表示されるため、未約定注文、ポジション把握が容易で、数秒を争うトレーダーの立場になって考えられた機能だと思います。
●視覚で把握!「出来高バー」
出来高バーは他社にはないツールです!トレードの際に非常に役立ちますので、ぜひ活用してみて下さいね。
「出来高バー」は、取引のボリュームと流れが視覚的に分かるツールです。
出来高バーでは、出来高のボリュームをバーの長さで把握できることから、その値段帯が今後、抵抗帯あるいは、サポートラインになることなど、当日の株価節目を確認できるところが便利です。
また、出来高バーは色のグラデーションがついていて、色の明るいものが最近の約定で、暗いものは朝方の約定ということを示しています。
例えば、直近に取引が行われたことを示す、明るい色で出来高バーができていている事が確認でき、同時に価格の上昇の確認ができれば、まさに今から上昇する可能性があるとみることもできます。
このように、値動きを視覚的に一瞬で把握できるため、わざわざチャートを確認しに行かなくても、板画面上だけで判断できるツールがマトリックスです。
判断が早くでき、迷う時間を減らすことで、デイトレードには非常に有効なツールだと思います。
●板自体の項目もアレンジ可能
板画面は通常、価格、買気配、売気配などが主な項目ですが、マトリックスでは出来高や出来高バー、ポジションの表示、合計損益など様々な項目を追加して表示することができます。
その中でも特に、私が使っていて初心者でも利用しやすいものは、出来高%というものです。
「出来高%」とは、ある株価で約定した出来高が、当日出来高の中で何%か、つまり当日の出来高の比率を表示する機能です。
デフォルトで表示されている「出来高」と「出来高バー」と組み合わせて「出来高%」も表示し3つを一緒に並べることで、どの価格でどのくらい取引が行われたのかが一目で視覚的に把握できますので、3つの活用をおすすめします。
●マトリックスの細部の機能
ザラバ以外では、価格の横に「eo(estimated open)」と「ec(estimated close)」という記号が表示されます。
こちらは、eo=予想始値とec=予想終値を示しています。
また、「出来高」「出来高バー」の上で気になる価格帯の範囲をマウスのドラッグで指定するだけで、その価格帯の中でどれだけの注文株数があるかを確認できます。
また、価格の横に「v」という文字が表示されたものは、VWAP(出来高加重平均取引)を意味します。
VWAPとは、その日の取引所で成立した価格を、価格ごとの出来高で加重平均したものをいいます。
市場では1つの節目と考えられていまして、VWAPを株価が下から上に突き抜く、または上から下に抜けた場合は、1つの大きな節目を抜けたということで、一方に動く強いエネルギーが存在すると捉えることもできます。
こういったテクニカル的なシグナルがマトリックスの板画面に表示されている点も魅力的です。
VWAPについてはレーダースクリーンについて書いた、第2回の連載の中で書いていますので、また参考にしてみて下さいね。
●多才な板画面=マトリックス
トレーダーのことを考えた、たくさんの機能がある板画面には、私自身とてもびっくりしています。
多才な板画面であるマトリックスは、注文のスピードだけではなく、トレーダーの作業ステップを省くことを徹底してサポートしてくれるツールだと思います。
ぜひ、皆さまも才能あふれるマトリックス(板画面)に触れてみてくださいね。
次回の連載は、無駄なノイズを排除することができるランキング機能、極端に出来高が少ない銘柄を排除できる機能についてお話しします。
お楽しみに!
「馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術」は、米国TradeStation Groupが開発した高機能トレーディングツール「トレードステーション」の日本語版(マネックス証券が提供)を馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしたものです。
開発会社や日本語版提供会社との見解とは異なる場合があります。
(フィスコリサーチレポーター 馬渕磨理子)
フィスコリサーチレポーターの馬渕磨理子です。
『馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術』と題して、私が普段のトレードで使っている分析ツール「トレードステーション」について、その活用方法を、様々な投資情報も交えながらお話しする連載の第7回目です。
どうぞよろしくお願いします。
連載第7回は、デイトレーダーには欠かせない「板発注」機能や、意外と知られていない機能についてご説明します。
●瞬発力について
有名なデイトレーダーの方が、元々オンラインゲームの世界で名を馳せていた、という話を耳にしたことはないでしょうか。
ゲームでもトレードでも、瞬時に状況を把握して自分のスタンスを決めるという点で、2つの共通点は「瞬発力」なのだと私は思います。
瞬発力を発揮するには、悩んだりしている暇はなく、悩むメンタルをそぎ落とす事が必要になると思います。
そんな、瞬発力を発揮する際に、助けになる機能である「マトリックス」というツールがトレードステーションには備わっています。
今回は、マトリックスの魅力についてお伝えしたいと思います。
●スピード板発注を可能にした!マトリックスとは
秒単位の判断が必要なデイトレーダーが、別画面を確認する作業なくトレードできる、という事を可能にしたのが、マトリックスです。
マトリックスとは板情報画面です。
しかし、ただの板情報ではなく、今までにはない新しい板情報画面です。
市場に出ているすべての注文を確認できるフル板情報や、板からの発注を行える機能は、他の取引ツールでもよくある機能だと思います。
しかし、マトリックスには視覚的に出来高を確認できる「出来高バー」など、新しい機能があります。
「出来高バー」の活用方法については次に詳しくお話しします。
マトリックスは気配値を最短ワンクリックするだけで発注が出来る板機能で、注文の訂正や取消もスピーディにできるツールです。
自分で発注した注文やポジションも板上に表示されるため、未約定注文、ポジション把握が容易で、数秒を争うトレーダーの立場になって考えられた機能だと思います。
●視覚で把握!「出来高バー」
出来高バーは他社にはないツールです!トレードの際に非常に役立ちますので、ぜひ活用してみて下さいね。
「出来高バー」は、取引のボリュームと流れが視覚的に分かるツールです。
出来高バーでは、出来高のボリュームをバーの長さで把握できることから、その値段帯が今後、抵抗帯あるいは、サポートラインになることなど、当日の株価節目を確認できるところが便利です。
また、出来高バーは色のグラデーションがついていて、色の明るいものが最近の約定で、暗いものは朝方の約定ということを示しています。
例えば、直近に取引が行われたことを示す、明るい色で出来高バーができていている事が確認でき、同時に価格の上昇の確認ができれば、まさに今から上昇する可能性があるとみることもできます。
このように、値動きを視覚的に一瞬で把握できるため、わざわざチャートを確認しに行かなくても、板画面上だけで判断できるツールがマトリックスです。
判断が早くでき、迷う時間を減らすことで、デイトレードには非常に有効なツールだと思います。
●板自体の項目もアレンジ可能
板画面は通常、価格、買気配、売気配などが主な項目ですが、マトリックスでは出来高や出来高バー、ポジションの表示、合計損益など様々な項目を追加して表示することができます。
その中でも特に、私が使っていて初心者でも利用しやすいものは、出来高%というものです。
「出来高%」とは、ある株価で約定した出来高が、当日出来高の中で何%か、つまり当日の出来高の比率を表示する機能です。
デフォルトで表示されている「出来高」と「出来高バー」と組み合わせて「出来高%」も表示し3つを一緒に並べることで、どの価格でどのくらい取引が行われたのかが一目で視覚的に把握できますので、3つの活用をおすすめします。
●マトリックスの細部の機能
ザラバ以外では、価格の横に「eo(estimated open)」と「ec(estimated close)」という記号が表示されます。
こちらは、eo=予想始値とec=予想終値を示しています。
また、「出来高」「出来高バー」の上で気になる価格帯の範囲をマウスのドラッグで指定するだけで、その価格帯の中でどれだけの注文株数があるかを確認できます。
また、価格の横に「v」という文字が表示されたものは、VWAP(出来高加重平均取引)を意味します。
VWAPとは、その日の取引所で成立した価格を、価格ごとの出来高で加重平均したものをいいます。
市場では1つの節目と考えられていまして、VWAPを株価が下から上に突き抜く、または上から下に抜けた場合は、1つの大きな節目を抜けたということで、一方に動く強いエネルギーが存在すると捉えることもできます。
こういったテクニカル的なシグナルがマトリックスの板画面に表示されている点も魅力的です。
VWAPについてはレーダースクリーンについて書いた、第2回の連載の中で書いていますので、また参考にしてみて下さいね。
●多才な板画面=マトリックス
トレーダーのことを考えた、たくさんの機能がある板画面には、私自身とてもびっくりしています。
多才な板画面であるマトリックスは、注文のスピードだけではなく、トレーダーの作業ステップを省くことを徹底してサポートしてくれるツールだと思います。
ぜひ、皆さまも才能あふれるマトリックス(板画面)に触れてみてくださいね。
次回の連載は、無駄なノイズを排除することができるランキング機能、極端に出来高が少ない銘柄を排除できる機能についてお話しします。
お楽しみに!
「馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術」は、米国TradeStation Groupが開発した高機能トレーディングツール「トレードステーション」の日本語版(マネックス証券が提供)を馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしたものです。
開発会社や日本語版提供会社との見解とは異なる場合があります。
(フィスコリサーチレポーター 馬渕磨理子)